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【総合福祉セミナー】『セラピューティック・レクリエーションの メソッドに沿ったレクリエーション支援』特別授業を行いました 野村一路先生(日本体育大学体育学部 教授)

2017/01/13

『セラピューティック・レクリエーションの

メソッドに沿ったレクリエーション支援』

特別授業を行いました

 

ゲスト講師

野村一路先生

(日本体育大学体育学部 教授)

 

福祉のミライを第一線で活躍する

さまざまな分野の実務家から学ぶ全15回のオープン科目

「総合福祉セミナー」

 

第11回目は、

野村一路先生先生(日本体育大学体育学部 教授)による

「セラピューティック・レクリエーションの

メソッドに沿ったレクリエーション支援」

をテーマに特別講義を行いました。

 

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【野村先生プロフィール】

●全国特別支援学校校長会

「みんなdeスポーツ推進委員会」顧問

●スポーツ庁「地域における障害者スポーツ普及促進に関する

有識者会議」委員

●公益財団法人日本レクリエーション協会

スポーツ・レクリエーション支援者養成委員会委員

●国際知的障害者スポーツ連盟(INAS)

アジア地区執行委員(スポーツディレクター)

●平成24・25・26年度文部科学省委託事業

「健常者と障害者のスポーツ・レクリエーション活動

連携推進事業」協力者会議座長

●NPO法人日本知的障害者スポーツ連盟会長

●(独法)福祉医療機構社会福祉振興助成事業審査・

評価委員会委員(平成21年度~平成27年度)

 

【レクリエーションとは】

レクレーション、リクレーション、、、

あなたはどう言いますか?

 

様々な認識がありますが、

正しくはレクリエーションです。

 

もともとは、

Re-Creat、つまり再創造です。

 

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初めて聞く内容ばかりです!

 

レクリエーションは明治維新以後に

「腹造力」という直訳をされて

日本に入ってきました。

 

戦後復興をとげ、

高度経済成長となり、

働けば生活が豊かになると

当時は信じられていました。

 

そして、

余暇(レジャー)が不善なものと

考えられていました。

 

働けない者はだめだ、とされていた時代です。

 

「レクリエーション」は、

戦後にアメリカが持ち込んだ「更生運動」として、

ゲーム、ソング、ダンスを中心として

全国へ広がりました。

 

そして

日本厚生協会も、

企業の福利厚生に力を入れるため

“日本レクリエーション協会”と改称しました。

 

【TR(セラピューティック・レクリエーション)領域においての解釈】

 

「レクリエーション」自体の概念は

プログラムの内容によるものではなく、

「感情」によるものとなります。

 

それは、

 

満足感

達成感、

充実感

などなど・・・

 

プラスの感情を導き出すということに

重きをおくということとなります。

 

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メモをとる学生

 

もしも生活に

レクリエーションがなかったら、、、

 

何ごとにも興味・関心をもてない・・・

何をしてもつまらない・・・

自信・夢・希望が持てない・・・

豊かと思えず、幸福感が乏しい・・・

生きていることが無駄に思えてくる・・・

 

このように

プラスの感情が引き出せず

マイナスの感情ばかりが出てきます。

 

マイナスの感情は

ストレスを引き起こし、

最悪の場合は、人を死に至らしめることも。

 

【プラスの感情を導き出すプログラム】

例えば、

『あの曲を聴けば頑張れる!』

そんな曲があった場合、

その曲を聴いたり歌ったりすること自体が

その人にとってのレクリエーションプログラムとなります。

 

人には、誰にでも

個々に合ったレクリエーションがあります。

 

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講義の様子

 

しかし、、、

ストレスの強い現代社会での生活自体が理由であったり、

障がいや、高齢が理由で、

やりたいように思うような活動ができない。

 

そんな人も多くいます。

 

思うように活動ができなければ、

何をして良いか分からない」

「毎日がつまらない」

「何も出来ない」

などと感じるようになり、、、

 

レクリエーション活動をできる人とできない人の間に、

レクリエーション格差

が広がってしまいます。

 

【セラピューティック・レクリエーション(TR)とは、、、】

<目的>

意図したレクリエーション・プログラムを介して

対象者が「楽しい」に代表される

主観的な体験ができるようになることを

目的にしています。

 

<対象者>

何らかの要因により日常生活において

レクリエーション・プログラムが出来ない人が

対象となります。

 

 

公認セラピューティック・レクリエーションスペシャリストが

対象者に対して、目的に合わせて

意図的なレクリエーション・プログラムの提供行います。

 

現在、TRは世界で様々なところに配置され、

人々の生活を支えています。

 

ただ、日本ではまだまだ浸透していません。

 

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野村先生の話に惹きこまれます!

 

【TRは薬と一緒】

必ず専門科による処方・提供が必要です。

 

なぜなら、レクリエーション活動は

「対象者の心の在り方や生活を変える可能性」

を持っているからです。

 

活動により「楽しい」と感じることは、

対象者にとってもちろんプラスになりますが、

依存性があるため、それによって

生活を良くも悪くもさせることもあります。

 

症状の軽減や快復のみを診るのではなく、

快復後の生活の在り方も考えることが

とても大切になります。

 

薬と同様に、専門家によって

期間、量(回数)、効果

きちんと検討する必要があります。

 

状況や状態にもよりますが、

悪化した場合は、レクリエーション活動をすぐに中止し、

他のものに変えることもあります。

 

【APIE(エーパイ)プロセス】

 

A=アセスメント(査定)

P=プランニング(企画・計画)

I=インプリメンテーション(実施・実行)

E=エバリュエーション(評価)

 

TRは

対象者に合わせてAPIEプロセスを行っていきます。

 

「前年これをやったから、、、」

ではなく、

「今、現在の対象者の状況には

どんなことが必要か」

それを一番に考えなければなりません。

 

他の専門職同様に

チームで対象者の状態改善に取り組みます。

 

【質問】

学生から質問がされました。

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質問をする学生

Q、楽しいと感じる事がギャンブルだったり、パチンコだった場合は?

A、まずそういったものを処方しないようにします。

またそれ以上の「楽しい」と感じるものを

考え、提供していきます。

 

TRは、人に寄り添って、

その人の「楽しい」を提案していることが

よく分かりました。

 

TRは現在の日本では

まだまだ少ない状況ですが、

超高齢社会の今、

レクリエーション活動は

人の人生を決める欠かせないものです。

 

介護を行う上で

知っていれば対象者への

関わり方が変わる、、、

 

そんな内容の講義となりました。

 

野村先生、ありがとうございました。

 

日本福祉教育専門学校

ソーシャル・ケア学科(社会福祉士・介護福祉士)

http://www.nippku.ac.jp/faculty/12/

介護福祉学科 (介護福祉士)

http://www.nippku.ac.jp/faculty/13/

入学を希望される方、ご興味がある方、

まずはぜひ資料をご請求ください。

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