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【特別講演】石飛幸三先生(特別養護老人ホーム『芦花ホーム』常勤医)による『平穏死』特別授業を行いました。

2016/10/01

特別養護老人ホーム『芦花ホーム』で

 

常勤医として活躍されている石飛幸三先生に

 

『穏やかにその人らしい最期を迎えるために

 

~「平穏死」から考える~』

 

特別講演を行っていただきました。

 

なかなか聞くことのできない現場での話をしていただきました!

なかなか聞くことのできない現場での話をしていただきました!

 

●石飛幸三先生●

広島県生まれ、慶応義塾大学医学部卒業。

医師として50年間、外科医のトップランナーとして活躍。

2005年から東京都世田谷区の

特別養護老人ホーム「芦花ホーム」の常勤医に転身。

 

個人の尊厳を尊重した自然な死のあり方を

多くの著書や講演活動を通じて訴えているなど

現在も活躍中。

 

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石飛幸三先生

 

 

《特別講演プログラム》

・はじめのあいさつ(介護福祉学科学科長 八子 久美子)

・講演

・質疑応答

・お礼のあいさつ(介護福祉学科2年生 林 賢吾)

 

学校で一番広い教室が満席になりました!

学校で一番広い教室が満席になりました!

 

まず始めにに、介護福祉学科学科長の八子先生が、

 

『現場の介護職は、どのように利用者に寄り添って、

最期を迎える支援ができるのかを

考える機会にしてほしい』

 

と学生へ伝えました。

 

八子先生、熱い想いを学生へ伝えます!

八子先生、熱い想いを学生へ伝えます!

 

 

石飛先生は、医療技術が発達した今だからこそ、

また超高齢社会の現代だからこそ、

 

『延命措置(胃瘻-いろう-)によって生かされている人は

はたして幸せなのだろうか。

苦しんではいないだろうか』

 

ということを考える必要があると思われました。

 

 

胃瘻はたしかに、自分で食べられない人や

体が不自由になってしまった人の体に栄養を送り込みます。

 

しかし、実際のところ、

逆流などにより、胃瘻が原因で死に至ることもあるのです。

 

また胃瘻の方が、

誰も見ていないときに亡くなることが非常に多く、

経口摂取の人(口から食事をとれる人)の約4倍にあたるそうです。

 

口から物を食べ、栄養をとっている人が

だんだんと食が細くなり、眠っている時間が長くなる、

そしてだんだんと弱っていき息を引き取ります。

 

口から物を食べ、栄養をとっている人は、

呼吸苦がなく自然と眠るように亡くなることが

多いそうです。

 

この場合、その方の家族にとっても

食事ができなくなったり、起きている時間が短くなれば、

「もしかしたらもうそろそろなのかもしれない…」と

覚悟をすることができます。

 

息を引き取るその日までに、心の準備だけでなく、

最期に着たい服は何だろう、お化粧したいかななど

様々な用意をすることができます。

 

口から物を食べ、栄養をとっている人は、

亡くなる直前まで尿が出ます。

それは亡くなる前に老廃物や汗を出して、

体の中をきれいにするための

 

「最期の代謝」

 

ではないでしょうか。

 

写真や動画を使った分かりやすい講義でした!

写真や動画を使った分かりやすい講義でした!

 

一方、「胃瘻」の方は、

決められた一定の量を体内へ流し込むため、

体の中は空にはなりません。

 

人生の最終章は

『楽しく生きることが一番大切』

であるべき・・・

 

本当にその通りではないでしょうか。

 

実際にそのことを実感させる出来事が

『芦花ホーム』であったそうです・・・

 

「胃瘻」をつけて手足は拘縮され、まるで“ムンクの叫び”のように口をあけ、

苦しそうにしている高齢者の方(Aさん)がいたそうです。

 

 

ある日、ひとりの介護士が気が付きました。

 

 

Aさんが

棚の上の缶ビールの方向を指さしていたのです。

 

 

もちろんアルコールを許可なく飲ませることはいけません。

 

 

そこですぐに、その介護士は、

石飛医師とAさんの家族に連絡をしました。

 

 

すると…

 

 

Aさんと長年連れ添ったパートナーの奥様は、

Aさんの人生が残りわずかであること、

そしてAさんの気持ちを分かっていました。

 

 

快くビールを飲むことを認めてくださったのです。

 

 

ケアスタッフたちが、

安全面に気を付けながらAさんの体を起こし、

ビールをお渡しすると、、、

 

Aさんは、

美味しそうに1缶ビールを飲みほしたそうです。

 

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施設でのエピソードを語られる石飛先生

 

石飛先生も、これにはとても驚いたそうです。

 

それだけではなく、ホームの介護士のみなさんを中心に計画し、

Aさんと奥様の結婚記念日のお祝いを企画し、楽しい会を行いました。

 

 

奥様は思わず涙されたそうです。

 

 

石飛先生は、

そんな介護士のみなさんと働いていることが

とても嬉しかったそうです。

 

学生は介護福祉士の在り方を考えさせられました。

学生は介護福祉士の在り方を考えさせられました。

 

介護士の仕事はマニュアル通りには行きません。

 

利用者が

何を求めているのか、

何が幸せか、

何が心の助けになるのか…

 

たくさん考えてもそれが不正解の時もきっとあります。

 

 

しかし、

「何が本当にその人のためになるのかを考えることができる」ということが

介護士にとって最も必要なことではないでしょうか。

 

 

介護は

『感情労働』です。

 

 

 

感情無くして、

出来る仕事ではありません。

 

 

学生のみなさんも近い将来、

利用者の方を看取る機会や

最期の瞬間に立ち会うことがあるでしょう。

 

その時が来たら、

ぜひ今回の講演でいただいた

石飛先生の言葉を思い出してください。

 

『介護に医療はできません。

しかし人生を支える役割は、時に医療を超えます』

 

石飛先生、貴重なお話、ありがとうございました!

 

お礼を述べる学生

お礼を述べる学生

 

 

その場所で生きている人は同じ人間であり、

同じ仲間です。

 

一緒に生きている時間を大切にして、

気持ちを尊重することができる“介護福祉士”。

 

本当に素晴らしい、無くてはならないお仕事です。

 

そんな介護福祉士を目指す学生のみなさんを

教職員一同、これからも応援していきます!

 

外部講師を招いた魅力的な授業を今後も展開していきます!

外部講師を招いた魅力的な授業を今後も展開していきます!

 

 

 

日本福祉教育専門学校

 

一人ひとりに寄り添う心を育む

\新しい介護の学びをあなたに/

介護福祉学科

http://www.nippku.ac.jp/faculty/13/

 

\社会福祉士・介護福祉士のW資格/

ソーシャル・ケア学科

http://www.nippku.ac.jp/faculty/12/

 

 

八子先生(介護福祉学科学科長)と石飛先生

八子先生(介護福祉学科学科長)と石飛先生