2017/01/17
森 惣次郎先生
(一般社団法人 変わる!介護 代表理事)を
ゲストにお迎えして
『ケア×リハビリの可能性』をテーマに
特別授業を行いました
福祉のミライを第一線で活躍する
さまざまな分野の実務家から学ぶ全15回のオープン科目
「総合福祉セミナー」
第13回目は森 惣次郎先生
(一般社団法人 変わる!介護)による
『ケア×リハビリの可能性』をテーマに
特別授業を行いました。
◆なぜ今リハビリが求められる?◆
今、社会において
『自立支援』が重要な位置づけをされています。
自立を支援する。
つまり、
要介護から要支援、
最終的には介護を卒業するのが
理想の形とされています。
そのために
“リハビリ”が
自立支援の一つのツールとして
求められています。
◆経験から感じたこと◆
18歳からヘルパーをしていく中で、
利用者の
『立てるようになりたい』
『歩けるようになりたい』
『自分のことは自分でしたい』
このような望みを聴いても叶えられない現状がありました。
そこで
ヘルパーをしながら、リハビリを学び、
“診る力と考える力”
を身につけました。
『なぜ』だけでなく
『どうしたら良いか』が
分かるようになったのです。
『ケアとリハビリ』が持つ可能性は
『介護からの卒業』につながる可能性でもあります。
◆ケアとリハビリを重ねる◆
介護士は、
利用者と関わる時間が必然的に長くなります。
そしてその分だけ利用者の本音を聴く機会が増えます。
理学療法士や作業療法士は
筋肉やしくみを知った上で
利用者が生活しやすくなるよう訓練等を行います。
それぞれが確かに利用者に寄り添ったケアを
行っているのは事実です。
しかし、それぞれの分野で
目指す目標やゴールが違っていてはいけません。
リハビリしたことがその人の本当にやりたいことへの
参加に役立っていなければ意味がありません。
“ケアとリハビリが重なると
介護現場でお互いによくなる“
それぞれの分野が持つ可能性を
最大限発揮し、同じ目標を持つことができれば
利用者の本当にやりたいことを
叶えることができるのではないでしょうか。
◆リハビリ◆
リハビリってどんなイメージですか?
平行棒で体を支えて歩いたり、
ボールを使ったり、、、
でも本来はそれだけではありません。
Rehabilitation
RE=再び
habilitation=適した
再び適した状態に戻す。全人的復権。
“その人らしさ”を取り戻す支援すべて
と意訳できます。
つまり、
理学療法士や作業療法士の行う支援だけが
リハビリではなく、
『保健・医療領域(介護福祉士、医師、理学療法士、作業療法士など)』
『社会・福祉・生活領域(ホームヘルパー、住環境コーディネーター、建築士など)』
に加え、
『ボランティアグループ』
『地域に住む人々』
など、、、
利用者とその家族を取り囲む全てのネットワークが
リハビリに結びついています。
◆ケアの中でできるリハビリ(ワーク)◆
【①立ちあがりの分解】
座位の姿勢~立ち上がり~立位を
第一期から五期までに分解してみましょう。
【②立ちあがりワーク】
様々な条件を課しながら、
立ち上がってみます。
条件①普通に立ち上がる
条件②骨盤を後傾させたまま
条件③前傾をなくして立つ
このワークからは
骨盤前傾がないと立てないことや、
立てても膝には310㎏余計に負荷がかかるという事実を
実感します。
第一期から五期までのどこかができない、
またはし辛いと
立ち上がりにくかったり、
または立ち上がれないという状況になってしまいます。
このように一つの動作を分解して理解することで
改善方法が見えてきます。
『本当にやりたいことを行う』のために
『心身機能』を向上させていくのです。
目標がなければ利用者も
リハビリを頑張ることができませんよね。
◆リハビリの流れ◆
アセスメント(聴く・みる)
↓
プランニング(計画)
↓
対応・サービス提供(生活リハ・作業)
その人に合った方法を考え、
段階を追って実行していくことで、
本人の意識から来る行動を引き出すことができます。
機能面だけのリハビリではなく、
その人のやりがいを取り戻すことにもつながります。
この流れを忘れないことがとても大切です。
◆ケア×リハビリの可能性◆
自立支援ってなんでしょうか。
自らが選択して
主体的に物事に取り組めること、
生活できること、人生を歩むこと
これが自立です。
その人が本当に何がしたいのか
それを考え、支援していくこと、
つまり自立を支援していくことは
これからの社会の中でなくてはならない役割です。
自立支援の一つのツール
それが
『リハビリ』です。
リハビリを知る事、
教えられる立場になることで
“その人のやりたいことを叶える”
そんなことができる
唯一無二の介護福祉士になることができます。
森 惣次郎先生、ありがとうございました。
【講師プロフィール】
17歳のときにホームヘルパー2級を取得。
介護現場で働きながら、養成校にて理学療法士の資格を取得。
その後、大手医療法人の介護老人保健施設に勤務し、
施設・在宅の現場にてリハビリを積極的に行っていく。
教育分野では5000人を超える医療法人グループの
研修講師を担当し、
養成校生・リハビリ職・介護職を対象に
研修を実施する。
日本福祉教育専門学校
ソーシャル・ケア学科(社会福祉士・介護福祉士)
http://www.nippku.ac.jp/faculty/12/
介護福祉学科 (介護福祉士)
http://www.nippku.ac.jp/faculty/13/
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まずはぜひ資料をご請求ください。
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