DWATとは?

大規模災害が相次ぐなか、被災地で福祉的支援を担うDWATの役割が注目されています。令和8年に成立した「社会福祉法等の一部を改正する法律」では、DWATを法律に位置付け、災害時の福祉支援体制を強化する見直しが盛り込まれました。

ニュース

ニュースの概要

DWAT(Disaster Welfare Assistance Team:災害派遣福祉チーム)とは、災害時に避難所などへ派遣され、高齢者、障害のある人、乳幼児など、特に配慮を必要とする被災者に対して相談支援や介助などを行う専門チームです。

今回の法改正では、これまで都道府県を中心に整備されてきたDWATを法律に位置付け、国が災害時福祉業務従事者を登録し、平時から研修・訓練を行う仕組みが整えられます。

また、災害時の派遣要請に応じて従事者が活動できるよう、派遣元となる施設・事業所に必要な配慮を求めるとともに、支援活動で取り扱う個人情報についての秘密保持義務も明確にされます。

なぜ今注目されているのか

令和6年能登半島地震では、福祉的支援の初動対応の遅れや、在宅避難者への支援の難しさが課題として指摘されました。

避難生活が長期化すると、生活環境の変化によって高齢者や障害のある人の心身機能が低下したり、必要な支援につながりにくくなったりすることがあります。そのため、災害発生後の早い段階から、福祉の専門職が被災者の状況を把握し、必要な支援につなぐ体制が求められています。

現場への影響

法改正の施行後は、チーム員の登録や研修・訓練が国の枠組みの中で進められ、平時から災害派遣に備える体制が強化されます。

また、派遣元となる施設・事業所にも従事者の活動への配慮が求められるため、福祉職が専門性を生かして被災地支援に参加しやすい環境づくりが進むことが期待されます。

国家試験との関係

災害福祉や地域における福祉支援体制に関連するテーマとして、問われる可能性があります。DWATの役割に加え、平時から研修・訓練や関係機関の連携を進める必要性を理解しておくことが重要です。

専門家コメント

DWATの法定化は、災害時の福祉支援を、平時から計画的に準備する仕組みへと整えるものです。災害時には、避難場所や物資の確保だけでなく、生活機能の低下や孤立を防ぎ、一人ひとりの尊厳を守る視点が欠かせません。

福祉職には、日頃の支援経験を災害時にも生かせるよう、防災や他機関との連携について平時から学び、備えておくことが求められます。

尾久 陽子 先生
  • 社会福祉士、行政書士、公認心理師、キャリアコンサルタントの資格を取得
  • 保育士、移動介護支援員、児童虐待に関する相談員などを経験
  • 現在も居宅介護支援事業所の運営や成年後見、相談支援などの実務を継続
  • 2023年より日本福祉教育専門学校 専任教員として着任
  • 現在は社会福祉士養成科 トワイライトコース担任

私自身、行政書士として高齢者と関わる中で、書面作成だけでは支援が届かない現実に直面しました。40代後半で日福に入学し、社会福祉士となって視野が大きく広がりました。人との出会いや経験は何にも勝る財産です。

学びに遅すぎることはなく、人生を重ねたからこそ深く学べることもあります。福祉に正解はなく、自分自身の経験や価値観を省みながら人と向き合う姿勢が大切です。新たな学びは、広い世界への扉を開きます。共に学び、成長していきましょう。

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