ヤングケアラーとは?

子どもが大人に代わって家族の介護や世話を担う「ヤングケアラー」。令和6(2024)年の法改正により、子ども・若者ケアラーへの支援が法的に位置付けられ、社会全体で支える体制づくりが進められています。社会福祉士国家試験や支援現場でも関心が高まる重要なテーマです。

ニュース

ニュースの概要

ヤングケアラーとは、本来大人が担うと想定されている家事や家族の介護、世話などを日常的に行っている子どものことを指します。具体的には、障がいや病気のある家族の介護や見守り、幼いきょうだいの世話、日常的な家事、日本語が十分に話せない家族のための通訳などが挙げられます。

令和6年の法改正では、子ども・若者育成支援推進法が改正され、子ども・若者ケアラーへの支援が法的に位置付けられました。国や地方公共団体には、関係機関と連携しながら必要な支援体制を整備することが求められています。

なぜ今注目されているのか

家族の世話を担うことで、遅刻や欠席、不登校など学業への影響や、友人関係、進路選択への制約といった課題が明らかになってきたためです。

また、家庭内の出来事であるため周囲が気づきにくく、本人や家族も「当たり前の手伝い」と考え、支援につながりにくいという特徴があります。そのため、学校や地域、福祉機関などが早期に気づき、適切な支援につなげる体制づくりが重要になっています。

現場への影響

学校、医療機関、福祉機関などが連携し、ヤングケアラーを早期に把握して支援につなげる取組が進められています。

子ども本人への相談支援だけでなく、介護サービスや障害福祉サービスなどを活用して家族全体の負担を軽減するなど、多機関が連携した支援が求められています。

国家試験との関係

児童・家庭福祉や地域福祉に関連するテーマとして問われる可能性があります。ヤングケアラーが抱える課題や、法改正による支援体制の整備について理解しておくことが重要です。

専門家コメント

ヤングケアラーへの支援で大切なのは、家族を思いやる子どもの気持ちを否定することではありません。子どもが年齢に応じた生活や学び、友人との時間、将来への希望を失わずに過ごせるよう、社会全体で家族を支えていく視点が求められます。

対人援助職には、子ども本人だけでなく家族全体の状況を丁寧に把握し、教育・医療・福祉など関係機関をつなぎながら、適切な支援へ結び付けていく役割が期待されています。

尾久 陽子 先生
  • 社会福祉士、行政書士、公認心理師、キャリアコンサルタントの資格を取得
  • 保育士、移動介護支援員、児童虐待に関する相談員などを経験
  • 現在も居宅介護支援事業所の運営や成年後見、相談支援などの実務を継続
  • 2023年より日本福祉教育専門学校 専任教員として着任
  • 現在は社会福祉士養成科 トワイライトコース担任

私自身、行政書士として高齢者と関わる中で、書面作成だけでは支援が届かない現実に直面しました。40代後半で日福に入学し、社会福祉士となって視野が大きく広がりました。人との出会いや経験は何にも勝る財産です。

学びに遅すぎることはなく、人生を重ねたからこそ深く学べることもあります。福祉に正解はなく、自分自身の経験や価値観を省みながら人と向き合う姿勢が大切です。新たな学びは、広い世界への扉を開きます。共に学び、成長していきましょう。

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