介護福祉士になるためには、介護福祉士国家試験に合格する必要があります。国家試験は年に1度行われます。国家試験の概要や難易度、合格率についてご説明します。
介護福祉士国家試験は、マークシート方式による筆記試験です。筆記の試験科目は、以下の11科目群です。
1、人間の尊厳と自立、介護の基本
2、人間関係とコミュニケーション・コミュニケーション技術
3、社会の理解
4、生活支援技術
5、介護過程
6、発達と老化の理解
7、認知症の理解
8、障害の理解
9、こころとからだのしくみ
10、医療的ケア
11、総合問題
実技試験も設けられていますが、受験資格を得るルートによっては免除されます。これは2017年から導入されました。以下の人が当てはまります。
・実務経験ルート(介護福祉士実務者研修の修了、または介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修の両方の修了)
・養成施設ルート
・福祉系高校ルート(2009年度以降の入学者で新カリキュラムを受けている人)
・経済連携協定(EPA)ルート(介護技術講習または介護福祉士実務者研修の修了)
このように、実技試験免除の規定はルートと条件がありますので当てはまるかどうかをよく確認しましょう。受験者の9割近くは実技試験が免除になっています。
2024年に実施された「第36回介護福祉士国家試験」の合格率は82.8%となりました。
直近2年間は80%以上の合格率となっており、合格率は上昇傾向にあります。
一方受験者数は前年に比べ約5,000人減少しています。
男女比率は男性が30.1%・女性69.9%と男女比率は例年通りでした。
また、受験資格別の割合では、社会福祉施設の介護職員が最も多く62.1%を占める結果となりました。次いで介護職員初任者研修・旧ヘルパー2級などを取得している訪問介護員で、割合は13.7%です。
出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター