言語聴覚士の仕事内容は男女どちらであっても活躍できる仕事です。力仕事がないため性別での違いが出にくい仕事と言われており、女性の人気が高く全体の8割が女性です。カウンセリングや食事(嚥下)に関する仕事内容から女性的なイメージを抱く人も多いようです。今回は、なぜ言語聴覚士が女性の活躍できる職業なのかを説明していきます。
言語聴覚士の男女比は8:2で女性の方が多いです。具体的には、言語聴覚士の職能団体である一般社団法人言語聴覚士協会の会員データからわかります。女性が16,074人(76.2%)、男性が5,007人(23.8%)となっています。(令和5年3月現在)
女性の言語聴覚士が多い理由としては、言語聴覚士の仕事はリハビリテーション専門職の中でも最も力仕事が少ないためと考えられます。患者さんと会話することや診察・観察をすることが主な業務ですから、座っている時間も長く、内勤が多いです。同じくリハビリテーション専門職である理学療法士は体全体のリハビリを担当しますから立っての訓練が多いですし、作業療法士についても同様に立って動き回ることも多々あります。
力仕事が少ないことによって、女性であるデメリットを感じにくいこともありますし、結婚・出産をしてからも続けやすいというイメージに繋がっているのではないでしょうか。国家資格は一生の資格ですから、体力が衰えてからも存分に働ける仕事であることは魅力の一つですね。
また、カウンセリングや食事に関する仕事内容から女性らしさを感じるという方も多いようです。心理カウンセラー等の資格も同様に女性が8割近くを占めているため「人の悩みを聞く」という仕事に女性が多い傾向があります。
言語聴覚士の仕事は、患者さんの精神的な部分に踏み込んでいく側面があるため、繊細な心遣いができる人が得意とされています。患者さんによっては女性の言語聴覚士の方が人当たりに柔らかさを感じて心を開きやすいという方もいるため、女性ならではの強みがあると言えるでしょう。
言語聴覚士は成人患者だけでなく子どもとも関わっていく仕事です。その場合はより女性の方が強みを発揮しやすく、実際に保育士免許や育児経験がある方も多いです。
言語聴覚士は女性が多いため、より女性にとって活躍しやすい環境になっています。結婚・出産してからも働けるようサポートしてくれる職場も多く、育児休暇なども積極的に取れるようです。託児所を併設している施設もあります。
これは先輩である言語聴覚士たちも女性であるため、前例が多いことが環境が整っている理由でしょう。育児をしながら仕事と家庭を両立させている言語聴覚士も多くいます。
フルタイム勤務やパートタイム勤務など、自分のライフスタイルに合わせて雇用形態を選びましょう。言語聴覚士が担当するリハビリは夜間には行わないため、夜勤がないことも働きやすさに繋がっています。