【授業レポート】「聴覚障害の理解」――“聞こえ”の多様性を知り、支援者としての視野を広げる|介護福祉学科

こんにちは!日本福祉教育専門学校です。
介護福祉学科では、「障害の理解」をテーマとした授業の一環として、一般社団法人 全日本難聴者・中途失聴者団体連合会 情報文化部の小川光彦さんを講師にお招きし、「聴覚障害の理解」を学びました。
小川さんはご自身が重度の聴覚障害をお持ちで、手話・読話・筆談などを活用しながら生活されています。NHKドラマ『デフ・ヴォイス』にも出演されるなど、聴覚障害者の社会参加や情報保障の大切さを発信している方です。
聴覚障害とは?“聞こえにくさ”の実際を知る
授業の冒頭では、小川さんの自己紹介を通して、「聞こえない」ということがどのような状態なのか、また“聞こえにくい”にも人それぞれの段階があることを学びました。
「突発性難聴は2週間以内に手当しないと、聴力が戻らないこともある」といった具体的な話から、早期の受診の重要性を学生たちは実感。さらに、日常生活の中で聞こえなくて困る場面――警笛、放送、会話、呼びかけなど――の具体例を交えながら、聴覚障害者が直面する不便さを理解しました。
聞こえる音・聞こえない音
同じ「難聴」といっても、音の種類によって聞き取りやすさは異なります。
例えば、母音「あいうえお」は比較的区別しやすい一方で、「K」「S」「T」などの子音や「い」の段の音は聞き分けが難しいといいます。
小川さんは「『こんにちは(KONNICHIWA)』が『おんいいあ』のように聞こえることもある」と実際の体験を交えて説明し、学生たちは驚きとともに理解を深めました。

多様な支援とテクノロジーの進化
授業では、補聴器や人工内耳といった医療機器の種類や費用、支援制度についても詳しく紹介されました。
さらに、音声を文字化するアプリ「UDトーク」や、通話相手の声をリアルタイムで文字にする「ヨメテル」、そして聴覚障害者が通話を利用できるようにする電話リレーサービスなど、テクノロジーの進化による情報保障の可能性についても触れられました。
また、「筆談」や「空書き(空中に文字を書く)」「手のひら書き」など、シンプルながらも効果的なコミュニケーション方法についても実践的に学びました。
「伝わる」環境づくりをめざして

授業の終盤では、「耳マーク」「手話マーク」「筆談マーク」「ヘルプマーク」など、聞こえにくい人への配慮を示すマークの意味や使い方も紹介。
学生たちは、「明るい場所で、相手の顔を見ながら、ゆっくりはっきり話す」「視覚的なサインや文字で補う」など、支援者としてすぐに実践できる対応を学びました。
授業を終えて
聴覚障害は外見からは分かりにくい障害のひとつです。
今回の授業を通して学生たちは、“聞こえない”ということを想像することの大切さ、そして一人ひとりに合ったコミュニケーション方法を選ぶことの重要性を学びました。
今後、介護福祉士として利用者の「その人らしい生活」を支える上で、この学びが大きな基盤となることでしょう。
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