2025/09/11
こんにちは!日本福祉教育専門学校です。
本日は読書会の様子をご紹介いたします。
8月22日(金)、日本福祉教育専門学校にて「第1回 ゆる読書会&OB交流会」が開催されました。
会場には卒業生や在校生が集まり、Zoomでの参加者も含めて“本を通じてつながる時間”が広がりました。
今回の題材:『縁食論──孤食と共食のあいだ』(藤原辰史・著/ミシマ社)
初回のファシリテーターは、本校2015年度トワイライト卒業生であり、現在は世田谷区社会福祉協議会で生活困窮者自立支援相談に従事、日本福祉教育専門学校の非常勤講師も務める 藤原さん。
第1章~第3章を担当し、レジュメを作成のうえ報告してくださいました。
著者・藤原辰史氏(京都大学人文科学研究所 教授)は、農業史や食の思想史を専門とし、『ナチスのキッチン』『給食の歴史』など多数の著書を執筆されています。『縁食論』では、孤食と共食の間にある“縁食”というあり方を提示し、家族や地域に依存しすぎない「しなやかなつながり」の可能性を描いています。
参加者からは、「孤食=悪という見方に対する違和感」「“家族絶対主義”が生む社会的な歪み」「子ども食堂が持つ弱目的性の意義」など、多様な意見が出されました。また、藤原さんの報告をもとに、次のようなポイントについても活発な対話が広がりました。
・「孤食でも共食でもない“縁食”」という新しい考え方
・「家族絶対主義」が強調する“自己責任”と社会の疲弊
・子ども食堂が地域の新しいつながりを生み出す可能性
・食を通じた出会いや居場所づくりの歴史的・社会的役割
本を「1人で読む」のではなく「みんなで読む」ことで、多角的な視点や自分にはなかった気づきに出会えるのが読書会の魅力だとあらためて感じられました。
この会は、かしこまった勉強会ではなく、あくまで“ゆるく”学び合う場。
・該当部分をできるだけ読んでくる
・レジュメ作成は持ち回り
・他者の意見を遮らず、耳を傾ける
というシンプルなルールのもとで運営されます。
「ちょっと勉強になって、ちょっと語り合えて、ちょっと飲みにも行ける」
そんな“ちょうどいい”集まりが、この読書会の魅力です。
終了後には、藤原さんから次のようなメールが届きました。
「企画当初は数人集まれば上出来かと思っていましたが、それを上回る参加に驚きました。レジュメ報告後に皆さんの熱気に満ちた意見を伺い、この場の重要性をあらためて感じました。
読書離れが懸念される中で、1冊の本を通じて多様な意見に触れることはとても貴重です。日々の業務に追われる中でも、ここでの学びを“これから”につなげていただければと思います。」
参加者の声
・子ども食堂は災害支援にもつながり、コミュニティづくりの拠点になる。
・「縁食」という場があるだけで安心につながる。
・食は最大のコミュニケーション。障害のある方との会話にも大きな意味を持つ。
・コンビニの廃棄や食料ロス、企業の取り組みについてもっと声を届けていくべき。
・給食費の無償化やベーシックフードサービスなど、行政による仕組みづくりが必要。
「食」という切り口から、家族や地域、福祉、社会制度にまで議論が広がったのが印象的でした。
今回の読書会をきっかけに、卒業生同士や在校生との“新しい縁”が生まれました。
「卒業しても学び合える」「気軽に交流できる」場を、これからも継続していきます。
次回以降も『縁食論』を読み進めながら、多様な視点で語り合っていきます。
ぜひ、気軽に参加してみてください。
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