介護福祉士は、介護分の資格では唯一の国家資格です。介護が必要な方の日常生活をサポートする業務を主に行います。
介護福祉士資格や仕事内容、就職先についてご紹介します。
介護福祉士は、介護業界唯一の国家資格です。身体が不自由な高齢者、および身体や精神に障害があるため日常生活を送るのが困難な人の、身辺の介護から毎日の健康管理まであらゆる生活の支援をする仕事です。利用者様のご家族に対し、介護に関する相談や指導も行います。
また、近年では高齢者や障害者等の生き方全体に関わる仕事という認知が広がっており、介護福祉士には介護目標や計画の立案能力も求められます。
超高齢化社会を迎える日本において、最も需要が高く注目されている仕事と言えるでしょう。
メリット1
介護業界唯一の国家資格メリット2
現場のリーダーとして活躍介護福祉士は、おもに利用者の自宅に訪問、特別養護老人ホーム、身体障害者施設等の社会福祉施設の介護職員として、身体介護や生活支援を行っています。また、要介護者の家族から相談を受け、介護方法などのアドバイスも行います。また、高度な専門知識と技術を有していることから、現場でもリーダーとしての役割を求められています。
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例として、有料老人ホームで働く介護福祉士の1日のスケジュールをご紹介します。利用者が暮らす施設では日勤・夜勤があります。日勤の場合は、朝に出勤し午前中は清掃・健康チェック・排泄介助を行い、昼食時には食事介助、午後は散歩などの外出介助、入浴介助などを行うのが一般的な流れです。日によってレクリエーションが実施されるなど違いがあります。
有料老人ホームで働く介護福祉士の 1日の勤務スケジュール例 |
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8:30~ | 出勤、夜勤からの引継ぎ、 清掃、朝食片付け |
11:30~ | 排泄介助、昼食準備と食事介助 |
14:00~ | 休憩時間 |
15:00~ | 外出支援、入浴介助 |
17:00~ | 夜勤への申し送り、介護記録作成、退勤 |
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介護福祉士の約7割が女性です。資格を持たない介護職員などの介護職についても7割以上が女性の場合がほとんどです。歴史的に女性が従事してきた職であることや、利用者に受け入れられやすいといった背景があります。しかし昨今では男性の介護福祉士も需要が増加しており、身体を支えるなどの力を必要とする業務などにおいて活躍が期待されています。また、生活相談員や支援相談員のように法律や他施設との連携が必要な職種においては男性の割合が高い傾向にあります。
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介護に関わる資格は、介護福祉士以外にも多くあります。主要な5資格を難易度順に並べました。
名称 | 資格 |
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介護職員 初任者研修 |
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介護職員 実務者研修 |
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介護福祉士 |
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ケアマネージャー (介護支援専門員) |
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認定介護福祉士 |
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ケアマネジャーは介護福祉士の上位資格であり、ケアプランの作成をするなどコーディネーターとしての業務を行います。実務経験が必要な専門的な資格であり、都道府県認定資格ですが、介護の現場からは離れデスクワークが多いです。
認定介護福祉士については介護キャリアパスの中で最上位の資格で、介護の現場におけるリーダーとして位置づけられます。現場作業だけでなく、地域との連携やチームのマネジメントも行います。
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介護福祉士は超高齢化社会の日本において需要が伸び続けている仕事です。介護業界自体の需要が拡大しており、2014年にレクリエーション介護士ができ2019年にはスマート介護士ができるなど民間資格も増加しています。その中で介護福祉士は唯一の国家資格であり、介護に関わる職種をまとめ上げる役割を担っています。そのため、今後更に重要な仕事となっていることが見込まれ、将来性は非常に高いと言えるでしょう。
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令和2年度の厚生労働省の発表によると、介護福祉士の平均給与額は約33万円です(月給・常勤、平均勤続年数8.9年)。勤続年数1年~4年の者については約31万円、10年以上の者は約36万円です。いずれの勤続年数においても前年度との比較において平均給与額は1.5万円以上増加しており、今後も増加が見込めます。
また、介護福祉士などの資格を保有していない介護職員の平均給与額は約27万円でした。
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特定処遇改善加算とは、2019年に創設された、介護職員への処遇改善制度です。具体的には勤続10年以上の介護福祉士に対して月額平均8万円相当の処遇改善をおこないます。介護福祉士以外のその他介護職員についても賃上げに該当しますが、介護福祉士よりも加算が小さくなければならないというルールがあります。これにより介護福祉士は更に働きやすくなり、需要も増加するでしょう。
介護福祉士になるためには、福祉系専門学校等で所定の教科・実技などの課程を2年以上学び、卒業すれば介護福祉士の国家試験受験資格を取得できます。国家試験受験後、合格すれば介護福祉士の資格が取得できます。
就職をし、働きながら介護福祉士の国家資格取得を目指すことも可能です。その場合は、実務経験3年以上と、さらに介護福祉士実務者研修(通学・通信)を学ぶことが必要になります。働きながら学ぶことと、時間的に長くかかることから、本校のような養成校に通うことが資格取得への最短ルートとなります。
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日福なら、入学直後から段階的に実習を行っていくことで、少しずつ現場に慣れていきながら着実に成長できます。さらに10年先を見据えた+αの新しい学びであなたの可能性を拡げます。
メリット1
授業は原則14時30分まで!メリット2
入学から早期(2ヶ月)に週1回、メリット3
就職率100%だけでなく、身体が弱ってきた祖母の為に、介護技術を身につけたいと思って日福に入学。介護福祉士の資格取得を目指しました。「介護技術」や「介護概論」などの授業で、介護福祉士としての基礎を学ぶことができました。そのときのノートは、今でも初心に立ち返るときに開きます。
卒業後は、特別養護老人ホーム、行政の認定調査員などの仕事をしながら、そのときに必要だと感じた介護福祉士以外の資格であるケアマネージャーや社会福祉士の資格を取得してきました。現在の仕事は、今年で9年目。高齢者を対象にした相談業務やケアマネジメント、さらには周辺の方々から連絡を受けて、生活が困難な高齢者の対応をすることも。ゴミ屋敷や、尿だらけの部屋で高齢者が倒れ込んでいる現場も経験しました。そのようなときは介護補助やトランス法など、日福の介護福祉学科で学んだことが大変役立っています。
よく「3K」などといわれますが、私は利用者と直接関われて、笑顔が見られる介護の仕事が大好き。当たり前の生活動作を綺麗にする素敵な仕事だと思います。今後も常に利用者目線で、その人らしく生活していただけるようなサポートを行いたいと考えています。
本校介護福祉学科 専任教員
学科長 細野真代
介護福祉士
介護支援専門員
精神保健福祉士