2019/10/02
こんにちは。
日本福祉教育専門学校 広報担当です。
今回は介護福祉学科の特別授業の様子をレポートします。
ところで皆さんは、
ALS(筋萎縮性側索硬化症)をご存知でしょうか。
数年前、氷水が入ったバケツを頭からかぶる
「アイス・バケツ・チャレンジ」がSNSで拡散されましたが、
それにより、名前だけでも知っているという人もいると思います。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)とは、
脳や末梢神経からの神経伝達を筋肉に伝える
運動神経細胞(運動ニューロン)が死滅してしまう病気です。
脳がいくら指示を送っても体を動かすことができないため、
筋肉が劣化し全身がやせ細っていき、
やがて食べ物を飲み込むこと、そして末期になると
自力で呼吸することすら難しくなります。
その一方で、体の感覚、視力や聴力、内臓機能などはすべて保たれることが普通です。
原因は不明で、現代医療では根本治癒が困難とされており、
厚労省から指定難病にも認定されております。
本日はALS(筋萎縮性側索硬化症)患者であり、
創発計画株式会社 代表取締役を務め、
さらに、川崎つながろ会 発起人でもある
髙野 元さんをお招きして、
ALS患者の生活についてご講演をいただきました。
ここでは、
1. 髙野さんが実際どのような1日を送っているのか
2. どのようにコミュニケーションをとるか
3. ALSの療養生活に対してどのような公的支援があるか
4. どのように社会参加をしていくか
について、グループワークを交えながらご講演いただきました。
<グループワークの様子>
ワークの中で、ALS患者がコミュニケーションをとるときに実際に使用している、
「透明文字盤」を学生が体験する場面もありました。
髙野さんは自身が代表取締役を務める創発計画株式会社で
四肢麻痺で発話ができない重度障害者でも、
パワーポイントのスライドを操作しながら
音声合成で発話できるプレゼンテーションシステム
「Hearty Presenter」を開発しています。
実際に、本日の講演でも使用されておりました。
神経難病・重度障害者であっても、
パソコンやインターネットを活用することで、
社会参加を果たすことができます。
情報発信を行っておりますので、
ぜひチェックしてみてください。
また、髙野さんは、
ALS患者の「外出のきっかけになれば」と
同じ神経難病・重度障害者同士のコミュニティである
川崎つながろ会 を立ち上げております。
こうした重度障害者の社会参加のためには
介護福祉士の存在は不可欠です。
“令和”というダイバーシティ(多様性を受容する)の時代に、
日常生活に困りごとを抱えるさまざまな方たちを支える介護福祉士として
学生たちには、“社会にとって”かけがえのない存在になってほしいと思っております。
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