うつ病になりやすい人とは?

2020/11/04

精神疾患

残業が多くて仕事休めない。休日も返上してプレッシャーの中で働いている人。

同じ環境にいるのに、うつになる人とそうでない人がいます。

 

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「うつ病はなぜ起こるのか?」

はっきりとした原因はまだよくわかっていませんが、

ここではうつ病になる原因やうつ病になりやすい人について考えてみましょう。

 

1、うつ病の発症

 

うつ病はストレスやからだの病気、変化などいろいろな要因が重なって発症すると考えられています。

そして、うつ病は1つの原因のみで発症するのではないと言われています。

 

【環境要因】

①幼少児の厳しい体験

②家族や親しい人の死亡

③仕事や財産の喪失

④家庭内不和

⑤就職や退職、転勤、結婚や離婚

⑥妊娠、育児、引っ越しなどの環境の変化

 

【身体的要因】

①慢性的な疲労

②脳血管障害

③感染症、癌、甲状腺機能の異常

④月経前や出産後、更年期などホルモンバランスの変化

⑤降圧薬、経口避妊薬などの服用

 

2、過度なストレスがきっかけになる

 

うつ病は過度なストレスが引き金となり発症することもあると考えられています。

日常の中にはさまざまなストレスがありますが、

特に多いのは「人間関係」「環境の変化」です。

それは悲しい出来事だけでなく、嬉しい出来事でも環境の変化からうつ病になることもあるのです。

たとえば、以下のような出来事です。

 

①仕事に関すること

 昇進、降格、失業、仕事でのミス、定年

②健康に関すること

 からだの病気、事故、月経

③家族に関すること

 妊娠、出産、子どもの就職や結婚、家庭内不和、離婚

④お金に関すること

 貧困、税金問題、相続問題

⑤状況の変化

 旅行、引っ越し、転勤

⑥喪失体験

 近親者との死別や離別、病気

 

3、うつ病になりやすいタイプ

 

うつ病になりやすいタイプとして、「まじめで責任感が強く、人あたりもよく、周りから評価も高い人」が多いと言われています。

このようなタイプの人は自分のキャパシティーを超えて頑張り過ぎてしまったり、ストレスをため込んでしまうので、こころのバランスを崩してしまいやすくなるのです。

 

うつ病になりやすい気質はおもに3つあります。

 

【循環気質】

・躁状態と抑うつ状態を繰り返す双極性うつ病になりやすいタイプ

・社交的、善良、親切で親しみやすい反面、激しい一面も持っている。

 

【執着気質】

・義務感は強く、仕事熱心、完璧主義、几帳面、正直などの特徴がある。

・仕事の質は高いが量をこなせない。

・一生懸命完成させるために興奮状態が続いたあとにガクッときて、抑うつ状態に。

・二者択一で白か黒をはっきりさせたい。

・優先順位を付けられないタイプ。

 

【メランコリー親和型気質】

・常識を重んじ、常に他人に配慮を忘れず、円満な関係を保とうとし、

自己の性格だけでなく、他との関係も重んじタイプ

・他人の評価がとても気になり、何かが起きると悲観的になってしまう。

・すべて自分の責任だと考えるタイプ

 

 

うつ病になった人の多くは自己洞察力が低いと言われています。

 

入院が必要な重度のうつ病患者こそが、「まだ大丈夫です!」と平気で言ったりもします。

自己洞察力が高い人であれば、「最近、忙しすぎて、調子が悪いな。」と気づき、ストレスも軽症のうちにコントロールしようとするので、うつも重篤化する前に対処できるのです。

 

自己洞察力を高めるには「アウトプット」が効果的です。

とくに「書くこと」で自分自身の内面を客観的に観察できるようになるので、習慣にするとよいでしょう。

 

4、うつ病予防に効果的なのは「運動」

 

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先述の通り、「書くこと」は自分自身の内面を客観的に観察できるようになるので、習慣化することがおすすめですが、さらに効果的ともいえるのが「運動」です。

 

ジョギング、ウォーキング、エアロバイク、水泳、エアロビクスなどの有酸素運動は、うつ病を予防し、不安や落ち込んだ気分を改善してストレスホルモンを正常化することができるという研究結果が示されています。

 

うつで気力がない人は、普通のウォーキングや散歩など軽い運動でも効果が得られるので

おすすめです。

 

もしも気持ちが落ち込んでしまったら、自分ひとりで抱え込まずに、周りの人に話してみるとスッキリすることもあると思います。

 

「自分はうつ病になったのかしら?」と不安になったら、心療内科や精神科クリニックなどの専門機関に相談に行ってみるのもいいでしょう。

 

人間は誰でも心に悩みを抱えたり、気分が落ち込んでしまうことがあります。

そんなときにはぜひ抱え込まずに話してみましょう。

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※こちらの記事は入学検討者向けに掲載しているため、簡易的な説明となっております。
転載・流用はご遠慮ください。

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