ストレス社会で活躍できる精神保健福祉士とは

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新型コロナウイルス感染症で緊急事態宣言の最中、テレビ画面で「精神保健福祉センター」という文字をご覧になった方も多いのではないでしょうか。

精神保健福祉センターでは心の問題や病気で困っているご本人やご家族、関係者の方からの相談を受けており、東京都内では3か所設置されています。

 

アルコール依存症や薬物依存症の問題、思春期・青年期等における精神医学的問題について専門の職員が相談に応じています。精神保健福祉士もまたその役割を担っている専門職です。

 

1、精神保健府保健福祉士とは

 

精神保健福祉士は、精神に障がいを持つ方を相談業務でサポートする専門職です。

社会福祉士、介護福祉士とともに国家資格であり、「福祉系の三大資格」「三大福祉士」とも呼ばれています。

職場では、「医療ソーシャルワーカー」「生活相談員」という肩書で働いていますが、その中でも精神保健福祉士の国家資格を持っている人だけが、「精神保健福祉士」と名乗ることができます。

 

2、精神保健福祉士の仕事とは

 

精神保健福祉士が活躍する場をさまざまありますが、おもには先に述べた通り、精神的に障がいを抱えた方や、そのご家族の相談に乗ることです。

相談に乗るということでイメージする職業としては心理カウンセラーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

心理カウンセラーは精神疾患を治すことを目的としてカウンセリングをおこないますが、精神保健福祉士は自立した生活を送れるように社会復帰を目的としていることに違いがあります。

精神保健福祉士の仕事は、「生活費に困っている」「職場に復帰したい」など地域での社会復帰に向けて生活面で困っていることに関してサポートをおこないます。

そのためさまざまな支援制度を理解し、その相談者の悩みに対して活用できる支援制度を紹介することも大切な仕事です。

 

3、精神保健福祉士と社会福祉士の違い

 

相談援助の資格を目指す方からよく質問をいただくのは、『精神保健福祉士と社会福祉士とはどのように違いがありますか?』や『自分がやりたい仕事の場合、どちらの資格を目指したらいいのでしょうか』という内容です。

どちらも相談援助業務がメインであり福祉の専門職ですが、その支援対象者の範囲異なっています。

精神保健福祉士は、精神疾患を持っている方をメインにサポートします。専門領域は精神障害に特化しており領域は狭く、専門性が高くなります。

社会福祉士は、高齢者・身体障がい者・児童・生活困窮者や幅広い人々の支援をおこないます。専門領域は広く、様々な分野で活躍できる資格です。

 

一方で、老人性のうつ病や貧困からくるうつ病など、生活に福祉制度のサポートを必要としている方はうつ病など心の病になりやすいため、対象領域が社会福祉士であっても、精神保健福祉士の力が必要なケースもあります。

相談者の抱える悩みはとても複雑なことも多いため、精神保健福祉士と社会福祉士の両方の国家資格を持っていると多方面からの支援をすることができるため、ダブルライセンスを目指す人も多いです。

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4、精神保健福祉士の仕事のやりがい

 

精神保健福祉士の仕事でのやりがいはたくさんあると思いますが、一番はなんといっても、

『人の役に立てること』ではないでしょうか。

人の役に立てる仕事はほかにもたくさんありますが、社会のなかで精神疾患によって働けなくなったり、自信を失ってしまったりした方が、精神保健福祉士の支援によって心の健康や身体の健康を取り戻し、再び社会復帰していく姿を間近で見たときに、大きなやりがいと達成感を感じることができるでしょう。

 

アルコール依存症、薬物依存症、うつ病、統合失調症などの心の病気は、その病から自殺を選び自死するケースも少なくありません。精神科や心療内科などの医療機関で働く精神保健福祉士の中には、“また来週!”と相談援助を終えたのに、自殺してしまうことも時にはあるのです。このように医療機関でも重要な仕事を担っているのです。

 

逆に、医療機関では精神疾患が原因で休職している方向けに、復職を目指すリワークもやりがいある業務のひとつです。

リワークプログラムでは、精神保健福祉士だけでなく、医師・看護師・作業療法士などの医療系国家資格の専門家がチーム医療となってリハビリテーションをおこないます。

 

5、精神保健福祉士の就職先

このように、精神保健福祉士の仕事は『人の役に立つ』さまざまな場所に就職することができます。

精神科、心療内科、メンタルクリニックなどの医療機関のほかにも、冒頭に述べたように精神保健福祉センターといった行政機関、ハローワークなどの就労関係施設、スクールソーシャルワーカーとして教育現場、企業内サポートとして一般企業、認知症や老人性うつ病の専門家として介護施設などが挙げられます。

 

コロナ禍の中で経済や雇用に不安な気持ちの人も多いのではないでしょうか。

あなた自身のキャリアチェンジのための資格取得であったり、

社会に人に役立つ仕事への挑戦であったり、

この世の中だからこそさらに注目される国家資格と言えるのかもしれません。

 

>精神保健福祉士をもっと知りたい

 

>精神保健福祉士の国家資格を目指したい方はこちら

 

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※こちらの記事は入学検討者向けに掲載しているため、簡易的な説明となっております。
転載・流用はご遠慮ください。

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