精神保健福祉士は、精神的な問題を抱える方々を身体的・精神的にサポートし、解決の方向へ導く仕事です。ここでは、精神保健福祉士の魅力ややりがい、適性のある人や向いている人について紹介していきます。
精神保健福祉士の最大の魅力は、社会的貢献度の高い国家資格であることでしょう。ストレス社会と呼ばれる近年、精神的な問題を抱える人からの相談は増え続けています。医療機関だけでなく、教育現場や企業などでも精神保健福祉士のニーズが高まっており社会現象と言えるでしょう。今後さらに活躍が期待される職業であり、その社会的役割の重要性が仕事のやりがいに繋がります。
また、国家資格であるという点も精神保健福祉士の魅力です。精神面へアプローチをする職業では臨床心理士をイメージする方もいるかと思いますが、臨床心理士は民間資格です。国家資格の心理系資格は現在精神保健福祉士と公認心理士です。希少性が高いため、就職や待遇においても期待できるでしょう。
精神保健福祉士は、対象者の抱える様々な問題を解決するために、対象者一人ひとりの心と向き合わなければいけません。心の内を理解し寄り添うことはとても難しいことですが、だからこそ精神保健福祉士の仕事はやりがいがあり、そこが魅力の1つなのです。
さらに、精神的な問題を抱えた方の中には、他の人とコミュニケーションをとったり、感情を表に出したりするのが苦手という面があります。そのため、些細な表情の変化や何気ない行動などから問題解決の糸口を探っていかなくてはいけません。
そうして治療を支えながら、対象者の改善が見られたときは、自分のことのように嬉しく感じられることでしょう。対象者の笑顔は、精神保健福祉士にとって一番のやりがいであるといえます。
精神保健福祉士には、精神疾患を抱える方々と向き合い、社会へとつなぐという大きな役割があります。そのため、対象者とただコミュニケーションをとるだけではなく、相手の思いや考えに親身になって耳を傾けられる人に適性のある仕事といえます。
また、対象者のなかには、助けを必要としていても、自ら声をあげられない人もいます。そんな人たちに対して積極的に手を差し伸べ、意思疎通をはかる根気強さも必要です。人と深く関わる仕事がしたい、人の役に立ちたいと考える人に適性があるでしょう。
精神障害を扱う精神保健福祉士の仕事は、人付き合いが得意な人が向いているのでしょうか。実は、得意な人も不得意な人も、違う部分で活躍のできる仕事です。
精神保健福祉士は様々な患者さんに対応しますので、誰とでも仲良くなれる社交性の高い人であればスムーズにコミュニケーションが取れるでしょう。その他、他の分野の専門職の方と連携を取る場面も多くあるため、人間関係をうまく構築できる人は重宝します。
しかし、人付き合いが不得意な人は、人付き合いで悩みがあったりトラブルを抱えている人の気持ちにより寄り添うことができるでしょう。自分の実体験からアドバイスをすることもあるかもしれませんし、実体験によって患者さんが心を開いてくれる可能性もあります。
「問題を抱える人を救いたい」という気持ちの上であれば、人付き合いが不得意でも患者さんと向き合っていくことができます。