言語聴覚士になるには?受験資格・学歴・資格の取り方を解説【2026年版】
言語聴覚士になるには、指定された養成校で必要な課程を修了し、国家試験に合格して免許を取得する必要があります。
高校卒業後は3〜4年制の大学・専門学校、4年制大学を卒業している方は2年制の養成校に進学するルートが一般的です。
この記事では、言語聴覚士になるための受験資格、必要な学歴、資格の取り方、養成校の種類、国家試験、社会人から目指す方法までわかりやすく解説します。
言語聴覚士の仕事内容や働く場所について詳しく知りたい方は、「言語聴覚士とは?どんな仕事?仕事内容・資格の取り方・働く場所を解説【2026年版】」もご覧ください。
目次
言語聴覚士になるために必要な学歴は?受験資格について
言語聴覚士になるには、「言語聴覚士国家試験」に合格し、国家資格を取得する必要があります。そして言語聴覚士の国家試験を受験するには、その受験資格を満たさなければなりません。
言語聴覚士の国家試験の受験資格を得るためには、文部科学大臣が指定する学校、あるいは都道府県知事が指定した養成所を卒業する必要があります。国家試験の受験資格取得のルートはいくつかありますが、養成校に入るためには高校を卒業していることが最低限の条件となります。
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※専修学校および各種学校
言語聴覚療法学科では、4年制大学を卒業した方・卒業見込みの方を対象に、2年間で言語聴覚士国家試験の受験資格取得を目指せます。
「自分の学歴で出願できるか知りたい」「2年間の学び方や実習、国家試験対策について詳しく聞きたい」という方は、オープンキャンパスや個別相談でお気軽にご相談ください。
養成校の種類
言語聴覚士の養成校とは、文部科学大臣が指定する学校、または都道府県知事が指定する養成所のことです。進学ルートは、ご自身の最終学歴によって異なります。
①高校卒業後、言語聴覚士の3~4年制の養成校に進学する
高校卒業者の場合、文部科学大臣が指定する学校(4年制大学など)または都道府県知事が指定する言語聴覚士養成所(3~4年制の専修・専門学校)を卒業することで、言語聴覚士国家試験の受験資格が得られます。
【4年制大学】
総合大学、医療福祉大学、保健科学大学などの医療保健学部や人間科学部では、「言語聴覚学科」や「言語聴覚学専攻」が設けられています。これにより、言語聴覚療法と関連の深い医学や心理学などを専門とする学部・学科との連携が密接な場合が多く、言語聴覚療法を多角的に深く学ぶことが可能です。
さらに、言語聴覚士に必要な専門知識に加え、幅広い一般教養を修得できる点も4年制大学の特色です。4年間の大学生活を通じて、学習、交流、多様な人生経験を積むことは、将来、言語聴覚士として患者さんやご家族と関わる際にも役立つでしょう。
【専門学校(4年制・3年制)】
専門学校は、言語聴覚士の国家資格取得と現場での活躍を最大の目標とし、実践的なカリキュラムが組まれていることが特徴です。大学や短大と比較して、病院などでの「臨床実習」や「国家試験対策」に重点を置いている学校が多い傾向にあります。
②一般の4年制大学を卒業後、言語聴覚士の2年制の養成校などに進学する
4年制大学卒業者は、2年制の言語聴覚士養成校に進学することで国家試験受験資格を取得できます。大学で履修した一般教養科目が認定されるため、専門科目を中心に学びながら、最短2年で言語聴覚士国家試験の受験資格取得を目指すことが可能です。
③その他
上記のほか、一定の条件を満たす方を対象としたルートや、外国で言語聴覚に関する学業を修めた方が厚生労働大臣の認定を受けて受験資格を得るルートもあります。
養成校で学ぶこと
言語聴覚士になるための養成校のカリキュラムは、大きく分けて「基礎分野」、「専門基礎分野」、「専門分野」の3分野で構成されています。基礎分野は、人文科学、社会科学といった一般教養科目が中心です。専門基礎分野では、基礎医学、臨床医学、臨床歯科学など、言語聴覚障害学の基礎となる内容を学びます。
専門分野では、言語聴覚士として働くうえで対象となる障害や疾患について詳しく学びます。講義と演習をとおして、失語障害や高次脳機能障害、言語発達障害、聴覚障害、摂食・嚥下障害などの原因や症状、治療法を学び、リハビリテーション技術などを身につけていきます。
言語聴覚士になるまで何年かかる?
言語聴覚士になるまでに必要な期間は、最終学歴によって異なります。
高校卒業後に進学する場合は、3年制または4年制の養成校を卒業することで国家試験の受験資格を取得できます。一方、4年制大学を卒業している場合は、2年制の養成校に進学することで言語聴覚士を目指すことができます。
| 最終学歴 | 主な進学先 | 目安期間 |
|---|---|---|
| 高校卒業 | 3年制専門学校 | 3年 |
| 高校卒業 | 4年制大学・専門学校 | 4年 |
| 4年制大学卒業 | 2年制養成校 | 2年 |
言語聴覚士は1年制の養成校で目指せる?
言語聴覚士の養成校には、一部に1年制の課程もあります。ただし、対象となるのは、言語聴覚士の養成に関わる一定基準の科目をすでに修得している方などに限られます。
そのため、一般的には高校卒業後は3〜4年制、4年制大学卒業後は2年制の養成校に進学するルートが中心です。大学卒業後や社会人経験を経て言語聴覚士を目指す場合は、2年制養成校で専門科目を集中的に学ぶルートが一般的です。
2年制、3年制など通学(修業)年数の違い
言語聴覚士国家試験の受験資格を得るために必要な教育内容は、文部科学省・厚生労働省が定める指定規則に基づいており、現在は臨床実習15単位を含む101単位以上の履修が必要です。4年課程・3年課程・2年課程のいずれも、国家試験受験資格取得に必要な教育内容は共通であり、大きく異なるのは修業年限です。そのため、修業年限が短い課程ほど履修スケジュールは集中的になる傾向があります。
なお、2年課程は大学卒業者を対象としているため、大学で履修済みの一般教養科目などが認定され、専門科目を中心に学ぶカリキュラムとなっています。
国家試験、合格率について
言語聴覚士の国家試験は例年2月頃に、マークシート方式の筆記試験で行われます。試験科目は、基礎医学、臨床医学、臨床歯科医学、音声・言語・聴覚医学、心理学、音声・言語学、社会福祉・教育、言語聴覚障害学総論、失語・高次脳機能障害学、言語発達障害学、発声発語・嚥下障害及び聴覚障害学などの基礎科目100問・専門科目100問の計200問が出題されます。
例年の合格基準は120点以上となっています。
2026年2月21日に行われた第28回言語聴覚士国家試験の合格率は、66.4%でした。同じリハビリテーション職である理学療法士や作業療法士と比較すると、言語聴覚士国家試験はやや低い合格率で推移しています。合格率だけで難易度を単純に比較することはできませんが、言語聴覚士国家試験は十分な対策が必要な試験です。養成校で学んだ内容を着実に身につけ、計画的に準備することが大切です。

通信教育で言語聴覚士になれる?
言語聴覚士の資格について、働きながら勉強ができる「通信教育」での取得を望まれる方がいらっしゃいますが、通信教育のみで言語聴覚士国家試験の受験資格を取得することはできません。前述したように文部科学大臣が指定する学校、あるいは都道府県知事が指定した養成所に通学し、卒業して初めて言語聴覚士の受験資格を得ることができます。
関連記事:言語聴覚士には通信教育でなれる?
言語聴覚士の仕事内容や適性について
言語聴覚士を目指すにあたり、自分に適性があるのか、どのような特徴があるのかを知ることは必要です。 ここでは、言語聴覚士に向いている人の特徴や、社会人から資格取得を目指す場合のメリットについて詳しく解説します。 言語聴覚士を目指すために独学で学習する方法については「言語聴覚士は独学で目指せる?」で詳しく紹介しています。
言語聴覚士に向いている人の特徴
言語聴覚士に向いているのは、人間そのものに関心があり、人との対話が好きな方です。
リハビリテーションはすぐに結果が出ないことも多く、患者さんと一緒に地道に努力を続ける根気強さが求められます。
また、病気や障害を抱えて不安になっている患者さんの心に寄り添い、相手の気持ちを理解しようとする思いやりも必要不可欠です。
小児から高齢者まで多様な人々と関わるため、それぞれの状況に合わせた柔軟な対応能力も日々の業務で役立ちます。
社会人が言語聴覚士を目指すメリット
社会人経験を経てから言語聴覚士を目指す場合、これまでの仕事で培ったコミュニケーション力や観察力を、支援を受ける方やご家族、多職種と関わる場面で活かしやすい点が強みになります。
医療・福祉・小児分野など活躍の場があるため、これまでの経験を活かして専門職を目指したい方にとって、選択肢の一つになります。
保育士から言語聴覚士になる方法については「保育士から言語聴覚士へ|小児分野で専門性を深める資格取得方法」で詳しく紹介しています。
言語聴覚士の就職先と気になる年収
資格取得後のキャリアを具体的にイメージするためには、活躍できる職場や収入の目安を把握しておくことが求められます。
言語聴覚士が活躍している主な就職先と将来の展望、そして平均的な年収について紹介します。
病院やクリニックなど幅広い就職先
言語聴覚士の就職先は多岐にわたります。
一般的な就職先は、リハビリテーション科や脳神経外科、耳鼻咽喉科などがある病院やクリニックです。
それに加えて、特別養護老人ホームやデイサービスなどの福祉施設、ことばの発達に遅れがある小児を支援する児童関連施設などでも言語聴覚士が活躍しています。
高齢化の進展や発達療育へのニーズの高まりにより、言語聴覚士を募集する求人は増加傾向にあり、様々な領域で求められています。
言語聴覚士の平均年収と将来性
言語聴覚士の平均年収は、勤務先の規模や地域によって異なりますが、430万〜450万円程度が目安とされています。
理学療法士や作業療法士と比較すると、言語聴覚士が国家資格となってからの歴史が浅く、若手層が多いことが平均年収に影響していると言えます。
しかし、言語聴覚士の人数はまだ十分とは言えず、社会的な必要性は今後さらに高まっていくと予想されるため、将来性の高い有望な職業として期待されています。
関連記事:言語聴覚士の年収は?平均給料・将来性・他職種との比較
言語聴覚士になるには、養成校で専門知識と技術を身につけ、国家試験に合格する必要があります。高校卒業後は3~4年、4年制大学卒業者は2年制の養成校で国家試験の受験資格取得を目指せるため、自分に合った進路を選びましょう。
言語聴覚士を目指せる学科

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