子どもの聴覚障害 ~種類と原因~

2019/09/03

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聴覚障害とは、音の情報を脳に送るまでの部位に障害があるため、

音が聞こえない、または聞こえにくいという状態です。

ここでは子どもの聴覚障害の原因や種類についてご紹介します。

 

 

1、聴覚障害とは?

 

聴覚障害とは、先に述べた通り、

音の情報を脳に送るための部位のいずれかに障害があるために、

音が全く聞こえない、あるいは聞こえにくい状態のことです。

 

音が全く聞こえない状態を「全聾(ぜんろう)」

音が聞こえにくい状態を「難聴」といいます。

 

また、聴覚障害には、後天性のものと生まれつきの先天性のものがあります。

 

・先天的な難聴について

先天的に難聴のある子どもは、毎年1000人に1人の割合で生まれています。

聴こえの障害は、生まれつきの障害の中で、もっともよく見られる障害のひとつです。

そのために新生児の段階で聴覚に問題がないかどうか調べるために、

スクリーニング検査を受けることがすすめられています。

 

・子どもの難聴の発見の遅れについて

子どもの難聴が中軽度の場合、重度の場合に比べて発見が遅れる傾向があります。

中軽度の場合には、子ども本人も自分が難聴であるという自覚をすることが難しく、

日常生活で不自由が生じても、保護者に伝えてくることが稀であるからです。

 

・言語発達の遅れについて

耳から言語など情報を適切に取り入れることができない聴覚障害のある子どもは、

言語発達やコミュニケーションに遅れが生じる傾向にあります。

そのため、聴覚に問題が見つかったときには、できるだけ早く治療を始めたり、

言語聴覚士による訓練や視覚的な手段を使ったコミュニケーション方法を取り入れることによって、

言葉の獲得を目指します。

 

 

2、聴覚障害の原因

 

・遺伝的な要因

父親と母親の遺伝子の組み合わせや、遺伝子の突然変異などにより

引き起こされる難聴です。

遺伝的な要因の場合、外耳やそのほかの器官に奇形など、

難聴以外の障害が同時に出現することがあります。

 

・遺伝以外の要因

遺伝以外の要因には、母親の妊娠中にかかった以下の疾患があげられます。

 

・風疹

・サイトメガロウィルス感染

・トキソプラズマ

・ヘルペス感染

・梅毒

 

そのほかに

 

・早産(妊娠37週未満の出産)

・出生後の頭部外傷や、幼小児期の感染症(髄膜炎、麻疹、水ぼうそう)

・ストレプトマイシンなどの抗生物質などの薬

・耳の感染症(中耳炎)による難聴 など

 

上記は聴覚障害全体の原因の約6割であり、

そのほかの原因についてはまだわかっていないこともあります。

 

 

3、聴覚障害のタイプ

 

聴覚障害は、聴こえを阻害する部位によって異なり、3つのタイプがあります

タイプごとに治りやすさ、治療方法、改善方法も変わってきます。

 

・伝音性難聴

外耳から内耳の間で、異物などが音の通り道を遮ることで起こります。

具体的な原因が以下の通りです。

 

・腫瘍や耳垢などにより外耳道が塞がっている

・鼓膜に傷がついている

・中耳に水が溜まっている

・中耳が菌などに感染し、膿が溜まっている

 

これらの症状が原因となる「難聴」の場合は、一時的なものがほとんどであり、

薬を飲んだり、溜まった水や膿を抜く治療をおこなうと聴こえが改善されます。

 

・感音性難聴

耳の奥の内耳と呼ばれる部位に障害がある状態です。

遺伝的な要因や妊娠中の感染が原因で起こるタイプの難聴です。

音も感知する部分と、その音を信号に変換する部分に障害が起こっているため、

治療や手術によって聴こえを改善することができないこともあります。

そのような場合には、補聴器や人工内耳の装着によって、聴こえを補うことが必要です。

 

・混合性難聴

伝音性難聴と感音性難聴が同時に引き起こされる場合が、混合性難聴です。

 

 

※こちらの記事は入学検討者向けに掲載しているため、簡易的な説明となっております。
転載・流用はご遠慮ください。

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