子どもの聴覚障害 ~診断と治療・改善法~

2019/09/03

017

 

聴覚障害とは、音の情報を脳に送るまでの部位に障害があるため、

音が聞こえない、または聞こえにくいという情報です。

ここでは子どもの聴覚障害の診断や治療・改善法についてご紹介します。

 

 

1、子どもの聴覚障害はどうやってわかるの?

 

聴覚の障害が重症な場合には、

生後まもなく聞こえの問題が発見されますが、

中軽度の場合にはその発見が遅れる傾向にあります。

 

子どもの聴覚障害の場合には、

コミュニケーションや言葉の発達に遅れが生じることがあり、

それらの遅れを保護者は気づき、聴覚障害を見つけるきっかけとなることが多いようです。

 

【おもな聴覚障害に気づくサイン】

・乳児のときに一時期でていた「あー」「あうあう」などの声を出さなくなった

・大きな音がしても反応しない

・生後6か月を過ぎても、相手の声の真似をしようとしない

・3歳までに単語をしゃべらない

・言語の代わりに手振りなどジェスチャーを使う

 

【年長以上の子どもで、難聴のサイン】

・周りの子どもより言葉の数が少ない

・理解しにくい言葉でしゃべったり、非常に大きい、またはか細い声を出したりする

・何度も聞き返す

・ぼんやりしていたり、読み書きや計算が苦手だったりする

 

これらの項目に当てはまる場合は、聴覚障害と一概に判断することはできませんが、

子どもの様子を見て、心当たりがあったり、気になることがあれば、

病院の耳鼻咽喉科で聴覚検査を受けてみることをおすすめします。

 

 

2、聴覚障害の治療・改善方法

 

先天性の聴覚障害には、

治療で治すことができるものと、治すことができないものがあります。

治すことができない聴覚障害の場合は、聴力を補うための改善方法をおこないます。

 

子どもの聴覚障害の場合には、

早期に治療をスタートすることが理想的と言われています。

聴覚障害の改善には、難聴の種類や聞こえの程度によって、

下記のような改善方法があります。

 

補聴器

補聴器は、ふつうの声の大きさで会話が聞こえにくくなったとき、

はっきりと聞くための医療機器です。

とくに伝音性難聴では、補聴器が有効となります。

音を脳に伝える機能の障害である感音性聴覚の場合、

補聴器では改善されないこともあるため、その場合には別の改善方法がとられます。

 

補聴器にはたくさんの種類があり、価格によっても機能がさまざまです。

その子どもの症状や障害にあった適切な補聴器を選ぶことが大切です。

補聴器選びは、補聴器の相談医や言語聴覚士から販売店の紹介を受けること良いです。

 

補聴器に購入には保険が適応されません。

身体障害者手帳をお持ちの場合には、

補装具交付申請書を市町村の福祉関係の窓口に提出することで

一割負担で購入できる可能性もあります。

 

人工内耳

人工内耳は、機能しなくなった内耳の部分に電極を挿しこみ、

音を電気信号に変えて神経を送る方法です。

ただし、子どもの場合には以下の条件があります。

 

・年齢が1歳以上

・体重が8㎏以上

・6か月以上の補聴器装用によっても十分に音を聞くことができない

 

人工内耳の手術は、健康保険が適用されるほか、

自立支援医療(更生医療)、高度医療費支給などの各種医療費の助成を受けることにより、

医療費負担の軽減ができます。

 

手術

難聴の原因部位によっては手術をすることがあります。

手術が必要な例としては、音も聞こえを阻害している異物の除去や、新たな鼓膜の形成、

中耳の骨を人工のものに置き換える必要があるなどが挙げられます。

耳の手術は、耳の後ろを開いて行うものと、耳の穴から部位を治療する方法があります。

 

服薬

内耳の循環や血行を良くするために、

血管拡張薬、向神経ビタミン製剤の薬が処方されることがあります。

薬物による治療は、効果や必要量・期間に個人差があるため、

服薬の際には専門家の指導を受けながら用量・用法を守りながらおこないます。

 

 

※こちらの記事は入学検討者向けに掲載しているため、簡易的な説明となっております。
転載・流用はご遠慮ください。

小児