こんにちは!日本福祉教育専門学校です。
1月になり、東京でも雪が降り寒さの厳しい日が続いていますが、皆様ご体調はいかがでしょうか。
今回のテーマは、寒い冬に起こりやすい「脳卒中」についてです。
脳卒中とは、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など脳の血管が原因で起こる疾患の総称で、血管が破れたり詰まったりすることで脳に障害が起こります。
その後遺症で麻痺や失語などの重い障害が残ったり、最悪の場合には死に至る疾患でもあります。
今回は冬に発症が多くなる理由、脳卒中の原因と予防、後遺症のリハビリについて説明します。
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冬に多い理由
寒い冬は日本人の3大心因である「脳卒中」や「心筋梗塞」が増加しやすくなります。
いずれも血管に障害が起きて脳や心臓の組織が死んでしまう病気です。
これらの原因は主に「動脈硬化」ですが、特に冬は寒さで血管が収縮して高血圧になりやすいため、“血圧の変動”が発症に深く関与していると考えられます。
例えば、暖房の効いている温かい部屋からいきなり寒い部屋に行くことで、身体が熱を体内に留めようとして血管は収縮し血圧が上がります。
また、浴室では、そこからさらに湯舟に浸かることで身体が温まり血管が拡張し、血圧が下がります。
この血圧の上下が心臓や血管に負担をかけてしまうのです。
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脳卒中の原因
脳卒中の主な原因は、「加齢」や「生活習慣の乱れ」による動脈硬化です。
さらには、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの既往疾患がある方はかなりリスクが高い状態ですので、生活習慣の改善に取り組みましょう。
- 高血圧
140/90mmHg以上の血圧の状態を高血圧といいます。
塩分や糖分を控え、薄味を意識した食生活が重要です。
- 糖尿病
血糖値の高い状態です。血液内の糖の割合が上昇することでドロドロ血液となり、血管に詰まりやすい状態になると考えられるので、カロリーの低い食事を意識して、油の多い食事や完食を減らしていきましょう。
- 脂質異常症
血液内のコレステロール値(油分)が高い状態です。バターや生クリームなどの乳製品や肉類などの動物性脂肪の摂り過ぎによってドロドロ血液になり、血管が詰まりやすくなります。乳製品やお肉の脂身は食べ過ぎないようにしましょう。
そのほかにも、生活習慣として、「飲酒」・「睡眠時間の短縮」・「運動不足」なども血圧の上昇の原因になります。
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脳卒中の予防
脳卒中の予防では、「生活習慣の改善」が重要です。具体的の以下の通りです。
- 日頃から運動をして、代謝をアップさせることで血流を良くしましょう。
- 肥満は血圧の上がる原因になりますので、肥満体型の場合が減量しましょう。
- ニコチンは血圧を上昇させたり、動脈硬化を促進させるリスクがあるので、禁煙しましょう。
- 室内の温度差をなくすため、浴室やトイレは温めましょう。
- 寝る前にコップ1杯の水を飲んで、体内の水分不足による血液ドロドロを防ぎましょう。
オミクロン株の影響でコロナ感染者がまた増えてきています。
コロナ禍でテレワークとなり生活リズムが変わり、運動不足になりやすいので、この機会に生活習慣を見直してみましょう。
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脳卒中を発症したら
万が一、脳卒中を発症してしまったら…。
今回は脳梗塞の後遺症を軽くするリハビリ方法と期間について説明します。
ポイントは、『発症後すぐのリハビリで後遺症も軽くなる』ということです。
これにより後遺症の症状を軽くするだけでなく、誤嚥性肺炎などの合併症も予防することができます。また、脳梗塞による死亡の危険性を下げることもわかっています。
<脳梗塞の3つの期でのリハビリ>
【急性期】発症から約2週間/発症時に入院した病院
【回復期】発症から3~6カ月/リハビリテーション専門病院や病床
【生活期】自宅や施設に戻ってリハビリを行う維持期
急性期のリハビリは、基本的には発症から48時間以内に開始することが望ましいとされ、身体機能の低下防止を目的としています。
- 廃用症候群の予防(ストレッチ)
- 離床訓練(座る・立つ・車いすに乗り移る)
- ADL訓練(食事・着替え・入浴・トイレなど)
- 機能回復訓練(運動麻痺・言語障害・高次脳機能障害など)
急性期では脳の血流が改善して脳のむくみがとれてくるので、ある程度の麻痺は改善します。そこで、さらに適切なリハビリを行うことで、脳に新たな学習を始めます。
これらのリハビリは医師の指示のもと、脳のプロである言語聴覚士をはじめ、理学療法士や作業療法士などのリハビリ専門の医療スタッフが適切なリハビリを行います。
最後は発症後のリハビリについてお伝えしましたが、まずは脳卒中を発症しない生活をすることが大切です。
冒頭に記述した通り、寒い冬は脳卒中のリスクが高くなる季節です。
脳卒中の予防・対策には、まず自分の早朝血圧を知ることが重要です。
1週間のうち4回ほど朝の血圧が140以上の場合、早朝高血圧の可能性があり、心血管トラブルのハイリスクですので、医療機関の受診をおすすめします。
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