社会福祉士と名乗るためには、国が定める社会福祉士試験に合格する必要があります。ここでは、社会福祉士になるために必要な試験の概要について説明します。
社会福祉士の資格を取得するためには、国家試験に合格しなくてはなりません。しかし試験にはいくつかの受験資格があり、資格取得ルートによって異なります。ここでは、主なルートに分けて、社会福祉士のなり方や受験資格を説明します。
福祉系以外の4年制大学を卒業している場合は、一般養成施設等で指定科目を履修することで、受験資格が得られます。
社会福祉士は、4年制大学を卒業しなくても試験を受けることが可能です。その場合は、福祉の現場において、厚生労働省指定の相談や援助の実務経験を最終学歴に応じた年数以上経験していることが必須条件となります。条件以上の実務経験を重ねた後、一般養成施設等で指定科目を履修することで、受験資格が得られます。必要な実務経験の年数は下記の通りです。
※厚生労働省指定の実務経験はこちらからご覧いただけます※
http://www.nippku.ac.jp/exam/03/document_01.php
福祉事務所で査察指導員等の実務経験が4年以上ある場合は、短期養成機関へ6ヶ月以上通えば、国家試験の受験資格が得られます。このほか、福祉事務所の老人福祉指導主事、児童相談所の児童福祉士、身体障害者更生相談所の身体障害者福祉士、知的障害者構成相談所の知的障害者福祉士として働いた経験があれば、実務経験として認められます。
福祉系の4年制大学で指定科目を履修している場合、実務経験が無くても社会福祉士試験の受験が可能です。指定科目とは、文部科学省と厚生労働省が社会福祉士に関する科目として定めているもので、「現代社会と福祉」、「社会保障」といった15科目と、相談援助に関する3つの演習や実習が含まれています。
福祉系の大学で基礎科目を履修している場合は、短期養成施設等で6ヶ月以上の研修を受ければ、国家試験の受験資格が得られます。基礎項目は、「社会調査の基礎」、「保健医療サービス」などの12科目が対象です。また、福祉系以外の4年制大学を卒業している場合は、一般養成施設等で1年以上の研修を受けることで、受験資格が得られます。