社会福祉士の仕事は、利用者との信頼関係を結ぶことで満足感や達成感が得られ、利用者の人生に関わるやりがいの大きい仕事です。しかしその反面、大変な場面や苦労することも多々あるでしょう。どんなことが辛く大変だと感じるのか、ご紹介していきます。
まず、社会福祉士が向き合う利用者は深刻な問題を抱えていて、助けを必要としていることがほとんどです。認知症や障害をもつ人が感じている当事者の不安や悲しみに寄り添うことが求められるため、どこかで仕事としての切り替えを行わなければ日々欝々としてしまうかもしれません。
また、利用者の困難さに優劣はありませんが、孤独死を目の当たりにしたり、育児放棄や虐待問題、DVなど、痛ましい事件に触れることもないとは言い切れません。もっと支援できたのではと悔やんでしまうこともあるかもしれません。
社会福祉士は、利用者の人生や命に関わる重要な職業です。その分精神的負担を負ってしまうこともあるでしょう。しかしその分やりがいも大きい仕事です。
社会福祉士が向き合う利用者は、様々な困難に直面しており、本来の自分の姿を見失って取り乱していることもあります。
時には、寄り添うべき利用者に暴言を言われたり不安定な言動に付き合う必要が出てくるかもしれません。そういった場合でも事実関係を冷静に確認し、最善策を提案できるよう辛抱強く寄り添う姿勢が必要になってきます。
もちろん、あまりに業務に支障をきたす場合や、警察を呼んで対処しなければならない場合などは社会福祉士としての責任を果たす必要がありません。
社会福祉士の仕事だけでなく、福祉職・医療職を初めとした直接人と関わる全ての職業に言えることですが、対人トラブルも多くあります。利用者と揉めてしまうこともあれば、その家族や代理の相談者とも言い争いになることもあるかもしれません。
また、利用者と関係施設の調整を行う際にトラブルになることもあります。例えば生活に困っている利用者が新しく賃貸を借りようとした際にその大家さんと契約条件で平行線になってしまったり、利用者とその家族の間に長年の確執があり喧嘩の仲介をしたりなどです。
対人トラブルの解決策に正解はなく、完全に避けたり切り離すことも難しいです。しかしその分、最後に面と向かって「ありがとう」と言ってもらえる、魅力ある仕事でもあります。