社会福祉士の国家資格を取得した先に、「認定社会福祉士」や「認定上級社会福祉士」というステップがあることをご存知でしょうか。社会福祉士のキャリアアップを支援する仕組みです。ぜひ活用してみましょう。
社会福祉士になるにあたって、国家資格の取得はあくまでスタートラインです。ゴールはなく、日々研鑽を重ねて知識と技術を磨いていく必要があります。
そこで、「認定社会福祉士制度」という仕組みがあります。知識と技術、多職種との連携、地域福祉への取り組みなどの実践力を認定する「認定制度」です。
社会福祉士の国家資格は現場に出たことがなくても取得できてしまうため、働きながら実践力をつけているにも関わらずそれが社会的に認知されていないのが現状の問題としてあります。
より専門的な知識・技能を持っていることを認定することで、就職やキャリアアップの目安にもなるでしょう。
認定制度において「認定社会福祉士」及び「認定上級社会福祉士」の2種が用意されています。
「社会福祉士及び介護福祉士法」の一部改正時に衆議院及び参議院で附帯決議された「専門社会福祉士及び専門介護福祉士の仕組について早急に検討を行う」に基づき実施され、制度運営、研修実施団体の認証、認定社会福祉士・認定上級社会福祉士の認定は、「認定社会福祉士認証・認定機構」が行います。
「社会福祉士及び介護福祉士法」の定義に定める相談援助を行う人であり、所属組織を中心にした分野における福祉課題に対し、倫理綱領に基づき高度な専門知識と熟練した技術を用いて個別支援、他職種連携及び地域福祉の増進を行うことができる能力を有することが認められた人です。
所属組織における相談援助部門でリーダーシップを発揮するなどの活動を行い、複数の課題のあるケースへの対応、職場内のリーダーシップや実習指導などの役割が求められます。
分野ごとに認定されます。高齢分野、障害分野、児童・家庭分野、医療分野、地域社会・多文化分野があります。
認定社会福祉士を取得するには以下の要件を満たすことが必要です。
「社会福祉士及び介護福祉士法」の定義に定める相談援助を行う人であり、福祉についての高度な知識と卓越した技術を用いて、倫理綱領に基づく高い倫理観を持って個別支援、連携・調整及び地域福祉の増進などに関して質の高い業務を実践するとともに、人材育成において他の社会福祉士に対する指導的役割を果たし、かつ実践の科学化を行うことができる能力を有することを認められた人です。
所属組織とともに、地域施設等で活動し、関係機関との協働や地域における権利擁護の仕組みづくりや新たなサービスを開発するなどします。
指導やスーパービジョンの実施、苦情解決やリスクマネジメントなど組織のシステムづくりを役割として担います。
「認定上級社会福祉士」を取得するには次の要件を満たすことが必要です。