社会福祉士の仕事は福祉に関するあらゆる分野が対象です。そのため、就職先の種類は多岐にわたります。ここでは、社会福祉士がどんなところに就職しているのか、分野別にご紹介します。
社会福祉士の就職先は、福祉の現場、医療の現場、地域の相談事業所など、様々な場所が挙げられます。それぞれどういった施設なのかを見ていきましょう。
高齢者向けの福祉施設では、入所者の生活に関わる相談に対応したり、家族との連絡調整などを行ったりします。また、入所中の生活に関する相談だけでなく、入所者が利用できる制度を案内したり、経済問題についてアドバイスをすることも業務のひとつです。
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障害者向けの福祉施設では、社会福祉士は「生活指導員」、「生活相談員」、「支援相談員」などの名称で呼ばれることもあります。利用者の相談援助や施設の入退所手続きといった業務を担います。施設利用者の自律支援や退所後の生活援助を行うこともあります。精神面でのサポートや、家族との連絡調整を行うことも大切です。
社会福祉士は児童福祉の分野で、「ファミリーソーシャルワーカー」、「児童指導員」として活躍することができます。主に18歳未満の子どもが支援の対象です。児童福祉施設では、子育てに関する悩みや、非行や虐待などの問題と向き合います。
児童福祉施設のほかに、児童養護施設や母子生活支援施設など、児童福祉に関する様々な場所で活躍することが可能です。また、教育機関でスクールソーシャルワーカーとして児童や家族の相談に乗ることもあります。
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社会福祉士の活躍の場として、病院や保健所などの医療機関が挙げられます。医療現場では、「医療ソーシャルワーカー」として、患者さんやその家族が抱く問題に対し、相談に乗ったり問題を解決したりします。医療機関では、医療保険や各種手続きなどの情報提供や転院や退院の援助などを行うこともあります。
社会福祉士は、都道府県や市区町村といった公的機関でも活躍することができます。県庁や市役所、地域包括支援センターでは、地域住民の福祉に関する相談窓口としての職務を担います。市民の悩みや相談に耳を傾け、各機関と連携し、より役立つ福祉サービスが提供できるように働きかけることが役割です。
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社会福祉士の就職先を、種別に分けたデータで記載します。
・社会福祉施設等(40.8%)
・医療機関(10.3%)
・地域包括支援センター(8.3%)
・社会福祉協議会(7.7%)
・行政機関(5.9%)
・独立型社会福祉士事務所等(2.5%)
・その他(24..5%)
※その他:教育機関、一般企業、福祉公社、団体等
【出典】「(公社)日本社会福祉士会調査(平成28年10月現在日本社会福祉士会調べ)」
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