社会福祉士とケアマネジャーは、同じ福祉の資格ですが内容は大きく違います。社会福祉士は国家資格ですが、ケアマネジャーは各都道府県で取得する資格です。業務の違いや連携についても見ていきましょう。
ケアマネジャーはケアマネ・介護支援専門員とも呼ばれます。ケアマネジャーはいわゆる介護のプロであり、介護福祉士の上位資格と考えられています。対して社会福祉士は介護だけでなく児童福祉や障碍者福祉なども扱います。社会活動がどんな人でもできるように手助けすることが仕事で、これは要介護の人ももちろん含みます。
つまり、広く福祉全体を扱う社会福祉士と、介護についてより深く扱うのがケアマネジャーです。
社会福祉士とケアマネジャーの業務内容は違いますが、ケアプランを扱う際に連携することはあります。ケアプランは、介護が必要な人それぞれの状態を見極め、サービスや援助の方法をとりまとめたプランのことです。
これはケアマネジャーが作成しますが、社会福祉士が調整役となって関係各所と連絡を取り合うことも多くあります。社会福祉士は福祉だけでなく行政や医療に関する幅広い知識を持っているため、最適な福祉サービスと要介護者を結びつける役割を担います。
社会福祉士の国家試験合格率は、30%前後と低い水準です。難関資格と言っていいでしょう。1年以上の受験対策を行う人がほとんどで、幅広い専門知識が求められています。
対してケアマネジャーですが、こちらも試験は難しく、社会福祉士を下回る20%前後となっています。
連数字を見るとケアマネジャーの方が難易度が高いですが、受験資格に違いがあるので一概に比べられないところがあります。
社会福祉士は大学や専門学校などの養成施設に通う必要があります。ケアマネジャーは介護福祉士等の国家資格を所有し、実務経験が5年以上あることが条件となっています。道のりは長いですが、養成学校を卒業する必要はありません。
そのため、介護福祉士の国家資格を得てからケアマネジャーを取得し、さらに仕事の幅を広げるために社会福祉士にチャレンジするという方が多いです。