社会福祉士になるためには、実習を行わなければなりません。23日間以上かつ180時間以上行うことが定められています。実習の概要や場所、内容についてお伝えします。
23日間以上かつ180時間以上がルールですが、24日間連続で実施する養成施設もありますし、2回に分けて実施するところもあります。2回に分ける場合は1施設での実習時間を120時間以上かつ15日間以上20日間以内、もう1施設での実習を60時間以上かつ8日間以上10日間以内で行うよう定められています。
働きながら学びたい方は実習期間がどの程度なのかしっかり確認してから入学を検討しましょう。土日のみや夜間のみといった調整は現時点ではできません。
社会福祉士の実習が必要な人は、必ずしも全員ではありません。社会福祉士になるための養成施設に入学する前に、厚生労働省が定める相談援助の実務経験が1年以上ある方は実習が免除になります。
※諸条件を満たす場合。60時間を上限として実習時間が一部免除となります。
(詳細は養成校へお問い合わせください)
また、実習においては、実習費と実習委託費がかかります。これは養成施設の学費に記載がない場合もあるので、入学前に学費の内訳を確認しておきましょう。
実習場所は、養成施設が受け入れ施設と連携して実習場所として用意されます。種類は様々で、社会福祉士が実際に活躍している場であればどこでも実習先になります。大きく分けると以下の14種類の施設が主な受け入れ先と考えられます。
1、特別養護老人ホーム
2、軽費老人ホーム
3、老人デイサービスセンター
4、介護老人保健施設
5、地域包括支援センター
6、身体障害者福祉センター
7、障害者支援施設
8、地域活動支援センター
9、生活介護
10、就労継続支援
11、児童養護施設
12、知的障害児通園施設
13、社会福祉協議会
14、病院
それぞれの施設がある場所や地域も様々です。強い希望があり特定の施設や地域で実習がしたいという場合は、各養成施設にて実習先を公開しているところもありますので事前に調べておきましょう。
また、養成施設によっては面接を行い実習先の希望を配慮してくれるところもあります。
実習の内容に規定はありません。施設や担当する指導員によって方針があり、それぞれ大きく異なります。
実習内容は事前に通達されますので、実習前にはある程度自分なりに調査をするなど心づもりをしておくとよいでしょう。
ある施設の実習フォーマットでは、1週間毎に課題とねらいが設定され、それに沿った実習内容が当てられています。1週目は実習施設について知ることをメインとした内容で、2週目は担当相談員に同行し相談業務の大枠を知り、3週目4週目は実際に計画や相談に携わる、といった流れです。
傾向として、福祉事務所などでは実際の相談業務を担当することが多く、高齢者施設や介護施設などでは介護業務の時間が多くなることもあるようです。