社会福祉協議会では多くの社会福祉士が活躍しています。福祉活動専門員やボランティアコーディネーター、地域福祉コーディネーターといった形で働く社会福祉士についてご説明します。
社会福祉協議会とは、身近な地域に設置されている福祉機関です。福祉や生活の課題を抱えている人を、地域社会や社会福祉法人、NPOや行政と協力して支えています。略して社協と呼ばれ、全国単位から市町村区単位までそれぞれの地域に応じた活動をしています。
ふれあいサロンや認知症サポート事業、ファミリーサポート事業などの活動や、生活する上での困りごとの相談も行っています。また、最近では新型コロナウイルス感染症の影響により生活資金でお悩みの方に対する貸付制度が始まりました。こちらの問い合わせ先も近くの社会福祉協議会です。
社会福祉協議会の職員になるためには、社会福祉士の国家資格や社会福祉主事任用資格という任用資格の取得を求められることが多いです。職員は、福祉活動専門員やボランティアコーディネーター、地域福祉コーディネーターといった福祉の専門員として働きます。
地域の福祉活動を推進する仕事です。例えば、子育て支援や高齢者支援、障害のある人への支援などです。直接課題を抱える人と接して解決に導くだけでなく、各団体や関連機関と連携したり、方策について調査や企画を行ったり、広報や指導などの仕事も含まれます。
高齢化や少子化が進む中で、福祉活動専門員の仕事はどんどん増加しています。地域福祉を担う人材は今後需要が高まるでしょう。
ボランティアコーディネーターとは「ボランティアを行いたい」と希望する人を、ボランティアの支援が必要な人や社会組織と引き合わせる役割を持ちます。震災などで多くのボランティアが現地に駆けつけても、調整を行う人がいなければ現場はうまく回りません。コーディネーターは社会福祉協議会だれでなく、ボランティアセンターや民会のボランティア協会などで働いています。
市民や団体のボランティアニーズを集めて繋ぐだけでなく、新しくボランティアのネットワークを広げたり、記録や統計としてまとめて発信していくなどの仕事も担います。
明確な定義があるわけではありませんが、福祉活動専門員よりも「地域で支える」という要素の強い仕事内容と考えてよいでしょう。困りごとを抱えている人を地域で孤立させないような取り組みを行ったり、地域全体を元気にするような活動や、住民同士の繋がりを深められるような企画を考えるなどを行います。
実際に地域に出向いて生活課題を見つけることや、課題がある人だけでなくそれを支える社会自体に目を向ける姿勢が求められます。地域をよりよくするリーダー的役割を担えるよう、多くの地域団体と繋がり、連携を深めていく必要があるでしょう。
その他、上記にご紹介した仕事以外にも都道府県や市町村区によって○○サポーターや○○コーディネーターなどさまざまな名称があります。働きたい地域の社会福祉協議会ではどんな仕事があるか、調べてみましょう。