社会福祉士が活躍する場所は多岐に渡りますが、介護関連の施設が最も多く約4割に上ります。介護関連施設で働く社会福祉士がどんな仕事をしているのか、解説いたします。
社会福祉士の働く介護施設とは、介護老人保健施設・特別養護老人ホーム・短期入所(ショートステイ)施設・通所介護(デイサービス)施設・ケアハウス・グループホームなどの高齢者福祉施設などを指します。厚生労働省の統計で社会福祉士の43.7%が働いているという数字が出ています。(出典:社会福祉振興・試験センターによる「平成27年度社会福祉士・介護福祉士就労状況調査結果」)
これらの介護施設を必要としている方は、身体・精神もしくはその両方に障害があり常時介護を要する方です。基本的には要介護3から要介護5の介護認定を受けている方ということになります。
仕事内容は、まず介護施設の入所希望者やその家族から相談を受けるところから始まり、入所前の実態調査や契約にも携わります。そして入所に当たって施設内外の調整を行い、入所後の生活や退所までの助言を行います。
また、施設によっては介護福祉士などの介護職を補助し、介護業務を行うこともあります。
社会福祉士の主な仕事は相談業務であり、その内容は入所者にとって生活や人生に関わる非常に大きな問題です。責任や苦労も多い仕事ですが、その分利用者の悩みを解決し全力でサポートができた時には達成感があるでしょう。サポートの方法に必ず正解があるわけではありません。そのため、自分で考え抜いた方法でやり遂げることでやりがいを感じることができます。
また、社会福祉士は入所者と直接対面してコミュニケーションの取ることができる仕事です。顔を見て相談を受け、サポートしていくうちに相手が元気になる姿や心を開いてくれる瞬間を目の当たりにできることが、大きなやりがいと言えるでしょう。
相談業務とはただ内容を説明するだけではありません。入所者一人ひとりと向き合い、その人に合わせたサポートを行う必要があります。抱える悩みや、解決後に目指している未来がそれぞれ違うからです。
例えば入所に際しても、利用条件や制度などが複雑な場合は要介護者の理解が追い付かないケースもあります。入所者に寄り添い、わかりやすく説明をする細やかな姿勢が大切です。
そして、高齢化社会が進んでおり介護に関わる法律やサービスなどが年々増加しています。社会福祉士の資格を取得して終わりではなく、常に新しい情報をインプットし最適なサポートができるよう努める必要があるでしょう。