社会福祉士を目指す上で、スキルアップに役立つ他の資格についても知っておくと良いでしょう。働き始める前に取っておくと待遇が良くなることもあります。キャリアプランを立てるなら、他資格の取得も視野に入れておきましょう。
社会福祉士と相性の良い資格は、やはり福祉系の資格です。その中でも精神保健福祉士は共通科目が免除になるため併せて取得しやすい資格でしょう。社会福祉士が「ソーシャルワーカー」と呼ばれるのに対し、精神保健福祉士は「精神ソーシャルワーカー」と呼ばれます。精神障害がある人に対して支援を行うので、こちらの資格も取ることでより詳しい相談に乗ることができるようになります。
同様に、介護福祉士やケアマネージャーの資格も社会福祉士と併せて持っている人は多いです。実務の中で相乗効果を得られるでしょう。
保育士の資格も、福祉系の資格と同じく共通科目の免除があります。社会福祉や児童家庭福祉、社会的養護の科目が履修免除になります。
社会福祉を考える上で、子育て支援についての理解は欠かせません。子どもの発達に関する悩み、家庭生活や貯蓄に関しての不安など、保護者の方の相談に乗る際に保育士の知識があるとよいでしょう。福祉と保育は国としても今後力を入れていく分野であるため、需要が高く、就職やキャリアアップにも有利に働きます。
意外にも、社会福祉士が次に目指す資格としてファイナンシャル・プランナーが選ばれています。社会福祉士が相談を受ける内容はお金に関するものも多く、例えば老後資産に関する相談や年金免除に関することなどです。ファイナンシャル・プランナーの資格を持つことで、不動産に関する手続きのアドバイスなどより具体的なサポートを行うことができます。
行政書士や社労士なども相乗効果はとても高いですが、資格取得の難易度が高く、社会福祉士と同時に目指したり働きながら目指すのは難しいです。ファイナンシャル・プランナーはそれに比べて難易度が低く、挑戦しやすいというメリットもあります。
不動産業界で多く取得されている、宅地建物取引士もダブルライセンスの相乗効果が期待できます。社会福祉士が扱う相談では、高齢者や障がい者の住宅問題など、不動産に関する内容も多くあるためです。出題科目も共通部分があり、民法(成年後見制度、詐欺、家族法、相続法等)がそれに当たります。
宅建の知識を身に着けることで、社会福祉士としてより深く対応できるでしょう。今後高齢化社会が進むにつれて、自宅介護や訪問介護の需要はどんどん伸びていきます。それに伴い不動産や法律も変わっていくでしょう。将来独立開業を目指す方は特に、宅建を取っておくことで社会の変化に柔軟に対応できるようになります。