国家資格である社会福祉士は、完全独学で目指せるのでしょうか。結論から言うと、国家試験の受験資格を満たすためには養成学校に通うことが条件となっていますので、完全独学では社会福祉士になれません。受験資格を満たしている場合に独学で合格できるのか、解説していきます。
社会福祉士国家試験の受験資格を満たすルートは複数あり、例えば4年制大学(福祉系以外)を卒業している場合は一般養成課程のある学校に入学し1年間学ぶことが必要です。その後、独学で国家試験を受けることは可能です。
福祉系の4年制大学を卒業している場合は受験資格を既に満たしていますので、卒業後数年経って勉強から離れている時間が長い人でも、独学で勉強し社会福祉士を目指せます。
しかし、社会福祉士は合格率25%~30%と低い資格でもあります。学校で学んだ後、できるだけ早く国家試験を受けることをおすすめします。
社会福祉士を独学で受ける場合、まずテキスト・参考書・問題集などを自ら調べて購入します。一般の書店でも販売されているため、比較的容易に手に入れることができます。勉強時間は300時間程度が目安と言われていますので、1日の勉強時間によりますが半年から1年という期間がかかるでしょう。働きながら独学で合格を目指す方は、受験日から逆算してしっかりと勉強計画を立てることが合格への近道です。
直前まで独学で学び、最後の仕上げ期間だけ1~2日間の短期講座や直前対策を利用する人は多くいます。模擬試験も、養成学校に所属していなくても受けることができます。過去問題は書籍で手に入れることができますが、本番の緊張感などは模擬試験でしか体感できないため人気があります。
独学で社会福祉士を目指すにあたり、注意すべきことは、モチベーションを保つことでしょう。過去に所属していた養成学校時代の友人や教師がいる場合は、定期的に勉強を見てもらったり相談に乗ってもらうといったコミュニケーションを取るなどして、熱意を持ち続けることが大切です。
また、社会福祉士国家試験の範囲である18科目を網羅することが難しい点も注意しましょう。範囲が広いためどうしても苦手科目はできてしまいます。それを克服するためにどうしたら良いのか自分ひとりでは見つけにくいことや、つい後回しにしてしまい対策が間に合わないことなどが考えられます。できるだけ過去問題や模擬試験に多く触れ、正確に苦手範囲を把握し対策を立てることが必要です。
もし独学で社会福祉士を目指したい方でも、近くに養成学校があるかチェックしてみることもおすすめです。模擬試験などの案内を貰うことができますし、万が一落ちてしまった場合にも取得を諦めず相談できる窓口になるでしょう。