介護福祉士の上位資格にあたるのがケアマネージャーです。ここでは、介護福祉士とケアマネージャーの違いについて、資格概要や業務内容などから説明します。
介護福祉士とケアマネージャーでは、資格の種類が異なります。介護福祉士は、国が認定を行う国家資格です。試験を受けるためには、実務経験が3年以上あることが必須条件となります。一方ケアマネージャーは、都道府県が認定する資格です。資格を取得するためには、各都道府県で実施される「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格した後、「介護支援専門員実務研修」を修了する必要があります。また受験するためには、医師や看護師、介護福祉士等の国家資格を取得していることや、介護や相談援助に関する実務経験が5年以上あることが条件となっています。
介護福祉士とケアマネージャーでは、業務内容に大きな違いがあります。介護福祉士の業務は、介護現場で直接要介護者のサポートを行うことです。それに対し、ケアマネージャーは、直接介護サービスを行うことは多くありません。介護保険の利用者に対して、ケアプランの作成を行うことが主な業務となります。時には、要介護者の家族から相談を受けたり、介護指導を行ったりすることもあります。
介護福祉士とケアマネージャーには給料や勤務形態などの待遇面でも違いがあります。平成26年に厚生労働者が公表したデータによると、ケアマネージャーの平均給与は介護福祉士よりも約4万円高いという結果が出ています。さらに毎年発表されている「賃金構造基本統計調査」によると、ケアマネージャーの給与は、勤務場所や経験年数によっても、大きく変動することが分かっています。勤務場所によっては、介護福祉士とケアマネージャーを兼務したり、夜間勤務を担当したりすることがあります。そういった場合、手当が加算されるため、給与が高くなる傾向にあるのです。