介護福祉士は、利用者に笑顔でありがとうと言ってもらえるやりがいのある職業です。しかし、介護福祉士に限りませんが、仕事には大変さや苦労もあります。どんなことが大変だと感じるのか、予め知っておくことも重要です。
介護福祉士に限らずどんな仕事でも、仕事内容に比例して給料や待遇が良くなければ不満が出てしまいます。介護福祉士は介護系資格の中で唯一の国家資格であるにも関わらず、あまり給料や待遇が良いとは言えません。
また、夜勤がある施設が多く勤務時間が長くなってしまったり不規則であったりすることもあまり良いとは言えないでしょう。
勤務条件の不満を解消するためには、介護福祉士としてキャリアアップを目指すことです。介護長や施設長になると給料や待遇は必然的に上がりますし、知識や技術も増えよりやりがいを感じながら仕事をすることができます。
そして高齢化社会が進む日本では介護福祉士の待遇改善が国をあげての課題となっています。そのため今後、国が給料引き上げの措置を取ることや待遇面を改善していくことが期待できます。
介護福祉士の業務は日々同じことの繰り返しが多いです。細かな変化はありますが、日常の介護が主な仕事です。そのため「この仕事をやっていてよかった!」と改めて感じる機会があまりなく達成感を感じにくいと言えるでしょう。
売り上げや契約数などといった数字であらわせる成果を求める仕事ではないことも理由のひとつです。利用者が生きがいをもって自立した生活を送れるようサポートすることが介護福祉士の仕事であり、これは目に見えるものではありません。信念を持って仕事をしていても、「これで良かったんだろうか」「意味があったんだろうか」と業務に疑問を感じてしまうこともあるようです。
しかしその分、利用者に感謝をされた時や介護度が下がった時などに得られる達成感は大きくなります。苦労がある分、やりがいとして返ってくると覚えておきましょう。
介護福祉士は利用者と人間関係を築き上げていく仕事です。利用者に信頼してもらい、こちらも利用者により良い介護を与えられるよう努力していかなければなりません。ですが人間同士なので、どうしても合わない場面や仲たがいしてしまうこともあるでしょう。そんな時に疲れてしまい、介護福祉士としての大変さを感じるという方は多いようです。
また、介護福祉士以外の福祉職・医療職と協力し合って利用者を介護していきます。近年は益々チーム医療の考え方が浸透し、より密に連携し合うことが推奨されています。様々な専門家がそれぞれの立場と考えを持って行動しているので、その中での人間関係で悩む人も出てきます。
このように関わる人間が多いと疲れてしまう点が介護福祉士の仕事の大変なところではありますが、良い面もあります。日々接する利用者やその家族とのふれあいの中で人間の温かみを感じることもありますし、こちらが勉強させられることも多いでしょう。介護福祉士以外の専門職との交流は、知識や知見の幅を広げることに繋がります。相談に乗ってもらうこともあるでしょう。