介護福祉士は、都市部以外の地方でも働ける仕事です。高齢化社会の影響で都道府県どこにでも求人があることが特徴です。Uターン就職に強い仕事と言えるでしょう。
Uターン就職とは、地方で生まれ育った人が都市部へ進学し、就職の際に元の地域へ戻ることを指します。介護福祉士になるために東京の専門学校に入学したが、もともと住んでいた県へ戻るケースなどです。
このように地方で就職するメリットは、物価が安いことや満員電車がないこと、ワークライフバランスが取りやすいことなどが挙げられます。そしてもちろん、地方に住んでいる家族と一緒に暮らせたり、生まれ育った思い入れのある土地に住めるといった気持ちからUターン就職する場合もあるでしょう。結婚や出産によって地方に移住する必要が出るケースもあります。
介護福祉士の求人は、日本全国どこにでもあります。小さな町や島であっても、介護職に関しては人手不足と言えるでしょう。Uターン就職をしたい人には介護福祉士の資格は非常に強みとなります。
過疎地域においては、求人はありますが自身の働きたい職場でなかったり、条件が合わない可能性も考えられます。その点、最も条件が良い場所は地方都市程度の場所とも言えるでしょう。東京よりも生活コストを抑えられ、かつ十分な給料を受け取れる場所です。
また、給料アップを望むのであれば高級志向の介護施設を選ぶことになります。その点でも、地方都市レベルの場所の方がそういった施設を探しやすいでしょう。
自身の生まれ育った場所にUターンするのではなく、そういった条件の良い地域を探して過疎地域と都市部の間に就職する人も増えています(Jターン就職)。
介護福祉士の登録者数の多い都道府県、トップ5は都市部・地方都市部でした。(令和2年9月末時点)(現住所地別)
東京都 :128,837人
大阪府 :123,914人
神奈川県:106,519人
北海道 :95,255人
埼玉県 :80,973人
これらの都市部では母数の人口が多いため、介護福祉士も多い傾向にあります。自分の移住したい都道府県のデータや求人がどのくらいなのかをチェックしてみましょう。
また、介護従事者数の増加率でも見てみましょう。2006年から2011年での常勤換算介護従事者数の増加率で、トップ5は以下でした。
新潟県:39.6%
福井県:39.1%
岩手県:34.7%
埼玉県:33.7%
秋田県:33.1%
介護福祉士の数だけでなく介護を必要としている人の数や増加率も調べると、その場所の特性が見えてきます。都道府県によっては、高齢化が早かったため介護施設が充実している地域や、今まさに高齢化が起こっている地域があったり、介護従事者になる年齢の人口が少なかったりなどと場所によって特性が様々です。それによって求人状況も異なるでしょう。