介護福祉士になるためには、国家試験に合格しなくてはなりません。しかし、国家試験にも受験資格が設けられています。ここでは介護福祉士になるにはどうすればいいか、詳しく解説します。
介護福祉士になるにはいくつかのルートがあり、それによって国家試験の受験資格も異なります。ここでは、代表的な3つのルートを紹介します。
未経験から介護福祉士の受験資格を得るための最短ルートは、介護福祉士の養成施設に通うことです。高校や大学を卒業後、養成施設として指定を受けた専門学校などに入学し、規定の年数(1年~2年)を修了することで、受験資格を得ることができます。養成施設を卒業した場合は、国家試験で実技試験を受ける必要がありません。筆記試験に合格すれば介護福祉士の資格が得られます。
福祉系の高等学校を卒業すれば、国家試験の受験資格が得られます。実技試験も免除され、筆記試験に合格することで介護福祉士として登録されます。特例高等学校の場合は、卒業後に9ヵ月以上の実務経験が必要です。また特例高等学校等の卒業者の場合、受験申込時に実技試験の有無を選択することができます。実技試験を受けない場合は、別途「介護技術講習」の受講が必要となりますので、注意しましょう。
介護福祉士の試験は、福祉系の学校や養成施設を卒業していなくても受験することができます。この場合は、実務経験が3年以上あることと、実務者研修を修了していることが条件です。実技試験は免除されます。
介護福祉士の試験は年に1度実施されています。筆記試験は1月下旬、実技試験は3月下旬に行われます。筆記試験では、「人間の尊厳と自立、介護の基本」、「医療的ケア」などの11科目から出題され、配点は1問につき1点です。実技試験では、介護に関する専門的な技能が審査されます。問題の難易度によって得点に補正が加えられることがあるため、合格ラインは毎年変わりますが、おおむね60%の得点率が基準となっています。