介護福祉士の給料・年収は、就業形態や勤務先によって異なります。ここでは介護福祉士の給与事情について詳しく説明します。
介護系の資格の有無により、給与に大きく差が出ることがわかっています。平成27年度の厚生労働省の発表によると、月給制・常勤の場合、無資格の介護職員の平均給与額が約25万円であるのに対し、国家資格である介護福祉士の資格を持っている場合は約29万円です。時給制・非常勤の場合は、無資格の介護職員が約18万円であるのに対し、介護福祉士は約22万円となっています。いずれの場合も、介護福祉士の給与は無資格者と比べて、4万円前後高い額となっています。
施設や事業内容によって、給与額は変わります。入所型施設の場合、介護福祉士の平均給与額は高くなる傾向にあります。月給制・常勤で働く介護福祉士の場合、介護老人福祉施設では約32万円、介護老人保健施設では約30万円となっています。こういった施設では、24時間体制の介護が必要になります。そのため、夜間勤務や休日出勤を行った分、基本給のほかに手当がつくことがあるのです。夜勤のない事業所の場合は、訪問介護事業所で約28万円、通所介護事業所は約27万円です。この要因として、日中勤務が主になることや、比較的残業が少ないことなどが挙げられます。
介護福祉士として活躍しながら、さらなる給与アップを狙うのであれば、上位資格を取得するのがよいでしょう。特におすすめの資格は、ケアマネージャーです。ケアマネージャーは、介護福祉士をはじめとした、医療・福祉系の国家資格を持っている人や、介護に関する相談援助の実務経験がある人を対象とした資格です。ケアマネージャーとして働く介護職員は、介護福祉士と比較して、平均給与額が3~4万円ほど高くなる傾向にあります。
これらの金額はあくまで平均的な額です。実際の給与額は個々の事業所や地域によっても異なります。自分の行いたい介護とは何かをよく考え、就業先を選びましょう。